所得拡大促進税制について

平成25年度税制改正で「所得拡大促進税制」が創設されました。以前紹介した「雇用促進税制」と何が違うのでしょう。前者は民主党が後者は自民党・公明党が創設した規定となります。自民党の安倍首相が民主党政権に対抗して作成したのではないでしょうか。
そこで今回は、「雇用促進税制」との相違点・制度の内容・実務での注意点についてご紹介します。

制度の概要
日本経済の再生のためには企業の収益が、賃金の上昇や雇用の拡大につながっていく好循環を実現することが重要とされています。簡単に言いますと、前事業年度よりも多くの給与を支払った企業には一定額の税額控除を認めるものです。

※上記2つの規定は選択適用となります。

内容と要件
平成25年4月1日から平成30年3月31日までの間に開始する法人の各事業年度において、国内雇用者に対して給与等を支給する場合に一定の要件を満たすと、雇用者給与等支給増加額の10%相当額税額控除ができます。
一定の要件は下記の通りです。
   1.雇用者給与等支給増加額の基準雇用者給与等支給額に対する割合が2%(2015年は3%、2016年・2017年は5%)以上であること
   2.雇用者給与等支給額が比較雇用者給与等支給額以上であること
   3.平均給与等支給額が比較平均給与等支給額以上であること

用語の補足

一見給与を多く支払えば税金が安くなるため有利に思われますが、納税資金が給与の支払いに変わるためキャッシュの面ではあまり変化はなさそうです。しかし、この制度は従業員の給与が前年を上回れば税金が安くなります。
従って当事業年度の給与・賞与を抑えて翌事業年度の給与・賞与に振り替えることで税額控除ができ、節税につながります。また、基準雇用者給与等支給額が少ないほど適用しやすいため発展途上の企業では使い勝手の良い規定だと思います。
税額控除の算定方法が当事業年度の給与が、基準年度の給与をどれだけ上回るかであって、前事業年度の給与からいくら増加しているかは関係がないことに注意して下さい。
そのため、前事業年度との給与と横ばいであっても、基準年度の給与と比べて増加していれば毎年税額控除を受けることができます。

上記の規定について詳しくお聞きになりたい方、ご相談されたい方は、お気軽にコンパッソ税理士法人までお問い合わせください。

出典:経済産業省HP

渋谷事務所 綿引昭光

 

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