平成24年度税制改正大綱(所得税1)

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平成23年12月10日に閣議決定された平成24年度税制改正大綱では、「平成23年度税制改正の積残し事項」のうち「課税の適正化の観点から特に緊要な事項」として、所得税に関しては以下の改正が検討されています。(下記の内容は税制改正大綱の段階であり、改正が決定したわけではありませんのでご注意下さい。)

1.給与所得控除の見直し
  (1)給与所得控除の上限設定
  (2)特定支出控除の見直し

2.退職所得課税の見直し

今回は、給与所得控除の見直しのうち、「給与所得控除の上限設定」についてご説明します。

<給与所得控除の上限設定>
現在、給与所得控除は最低65万円から給与収入に応じて逓増的に控除が増加していく仕組みになっていて、上限はありません。しかし、給与所得者の必要経費が収入の増加に応じて、必ずしも増加するとは考えられないことや、諸外国においても上限などがあることから、その控除額に上限を設けようというものです。
改正後は、給与収入金額が1,500万円を超える給与所得控除額については、245万円の上限が設けられることとなります。

この結果、年収1,500万円を超える高額所得者にとっては、給与所得控除額の圧縮により、所得税及び個人住民税の負担が増加します。具体的にどのぐらいの増税かといいますと、1,500万円を超える金額×5%×(所得税率+住民税率)となります。
例えば、給与収入が1,800万円の場合は、(1,800万円-1,500万円)×5%×(33%+10%)=6.45万円の増税となります。


給与所得控除額が245万円となるのは、年収1,500万円のときなので(1,500万円×5%+170万円)、年収が1,500万円を超える場合増税になります。

適用開始時期は、平成25年分以後の所得税及び平成26年度分以後の個人住民税からとなります。
次回は、「特定支出控除の見直し」についてご説明します。

参考文献:財務省『平成24年度税制改正大綱』

千葉流山事務所 関口勲

 

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