平成27年度税制改正大綱 その1

安倍内閣はこれまで平成25年及び平成26年度の税制改正を通じて、企業の賃金引上げや設備投資を推進するための措置を講じてきました。今後においても更に、デフレ脱却・経済再生をより確実なものにしていく必要があります。税制面においても、企業が収益力を高め、賃上げをより積極的に取り組んでいくよう促していく必要があり、こうした観点から自民、公明両党は12月30日に平成27年度与党税制大綱を正式に決定しました。
今回から3回に渡り税制大綱の要点をご紹介致します。第1回目の今回は、法人向けの税制改正の内容をご紹介致します。

法人税率引き下げ
法人税の税率を、平成27年4月1日以降に開始する事業年度から現行の25.5%から23.9%に引き下げます。中小法人の軽減税率(19%)は、引き続き、中小企業法人課税全体の見直しの中で検討されます。
(注)中小法人の軽減税率の特例(所得の金額のうち年800万円以下の部分に対する税率:19%から15%への引き下げ)は2年延長します。

欠損金の繰越控除制度等についての見直し
大法人の繰越欠損金の当期所得に対する控除上限は、現行は当期所得の80%までですが、平成27年4月1日から平成29年3月31日までに開始する繰越控除をする事業年度については65%に、平成29年4月1日以降に開始する繰越控除をする事業年度については、50%に引き下げられます。
中小法人等については、現行の控除限度額(所得の金額)を据え置きます。

受取配当等の益金不算入制度についての見直し
益金不算入の対象となる株式等の区分及びその配当等の益金不算入割合が下記の図の通りに見直されました。
(現行)

(改正案)

試験研究税制の見直し
1.控除税額の上限を当期の法人税額の30%(原則20%)に引き上げる措置の廃止します。

2.特別試験研究費の額に係る税額控除制度について、現行12%の税額控除率を特別試験研究機関等又は大学等との共同研究については、30%に引き上げます(それ以外については20%に引き上げます)。

3.試験研究費の総額に係る税額控除制度及び中小企業技術基盤強化税制の控除税額の上限を、当期の法人税額の25%とします。

雇用者給与等支給額が増加した場合の税額控除制度における雇用者給与等支給増加割合の要件についての見直し
1.中小企業者等は平成28年4月1日以降に開始する適用年度については、現行の5%以上から3%以上に引き下げられます。

2.上記以外の法人いついては、平成28年4月1日から平成29年3月31日までの間に開始する適用年度について、現行の5%以上から4%以上に引き下げられます。

今回は企業向けの税制大綱内容をご紹介しました。今後、大企業のみならず、中小企業においても景気の回復を期待したいと思います。
次回に続きます。

出典:平成27年度税制改正大綱(自由民主党 公明党 平成26年12月30日)

渋谷事務所 朝倉基允

 

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