実務!手付金が違約金になったとき

契約の際に手付金を支払うことが取引上、良くあります。一般的には車の購入時に支払う少額な手付金がイメージし易いと思いますが、億単位の建築契約時には1千万円以上の支払いをするケースがあります。

まずは基本的な取扱い
先のような車や建物の契約時に支払う手付金はその資産の取得価額となります。当然の取扱いですね。

手付金が契約解除により返還されず、そのまま違約金となってしまった場合
結論としては費用計上できます。法人税法では、固定資産の取得価額に算入しないことができる費用の例示として、「一旦締結した固定資産の取得に関する契約を解除して他の固定資産を取得することとした場合に支出する違約金の額」となっているからです。 法人税法基本通達7-3-3の2(3)より

実務として対照的な2例
例1
A土地を購入する為に手付金を払って契約していたが、更に良い条件のB土地の話が後日あり、A土地の契約を解除して、B土地を購入した。
→ この場合、A土地B土地はそれぞれが別個の契約であり、当初から予定されていた支出とは考えにくい為、費用計上することができます。

例2
建物新築に際し、A業者とB業者に競わせ、手付金を支払う契約を両社とした場合。
→ 一見、契約業者も別個なので、仮にB業者と正式契約となればA業者の手付金は違約金として費用計上できるのでは、と考えそうですが実は落とし穴が・・・。この場合の手付金は費用にできませんのでご注意を! 1つの建物を取得するために当初より予定された支出と考えられ、固定資産の取得価額に含まれることになります。

税務は実態と言われますが、その実例です。

出典:国税庁HP・法人税基本通達逐条解説

横浜青葉事務所 小林竜雅

  

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