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変動所得と臨時所得 その1

所得には事業所得、不動産所得、利子所得、配当所得、給料所得、一時所得、雑所得、譲渡所得、山林所得、退職所得の10種類があります。
事業所得、不動産所得や雑所得はその年によって著しい変動があったり(変動所得)、特定の事情によって臨時に増加した(臨時所得)場合に所得税の負担を調整する目的で、平均課税方式という計算方法により申告ができることとなっています。
そこで今回から2回にわたり、変動所得と臨時所得についてご紹介します。

変動所得、臨時所得とは
1.変動所得
事業所得や雑所得のうち、
   (1)漁獲やのりの採取による所得、はまち、まだい、ひらめ、かき、うなぎ、ほたて貝、真珠、真珠貝の養殖による所得
         ※漁獲による所得とは魚類や貝類などの水産動物を捕獲してそのまま販売したり、簡単な加工をして販売する場合の所得です。
           水産動物でないもの、例えばこんぶ、わかめなどの水産植物の採取による所得、水産動物であってもえび、こい、ますなどの養殖による所得は
           含まれません。
   (2)印税(著作権の使用料)に係る所得
   (3)原稿料、作曲料の報酬(挿し絵、イラスト等の報酬は含まれません)
の上記3つに該当するものが、変動所得になります。

2.臨時所得
事業所得や不動産所得、雑所得のうち、土地や家屋などの不動産、借地権や耕作権など不動産の上に存する権利、船舶、航空機、採石権、鉱業権、漁業権、特許権、実用新案権などを3年以上の期間、他人に使用させることにより、一時に受ける権利金や頭金などで、その金額がその契約による使用料の2年分以上であるものの所得が、臨時所得になります。
建物や構築物を所有するための借地権の設定や特定の地役権の設定などにより、一時に受ける権利金や頭金などがその土地の価額の2分の1を超えるなどの場合のその権利金や頭金は、譲渡所得となります。
例えば、
   (1)公共事業の施工などに伴い事業を休業、転業、廃業することにより3年以上の期間分の事業の所得など補償として受ける補償金の所得
   (2)職業野球の選手などが、3年以上の期間特定の者と専属契約を結ぶことにより、一時に受ける契約金で、その金額がその契約による報酬の2年分
      以上であるものの所得
が当てはまります。

変動所得・臨時所得の平均課税を適用できるケース
1.前々年、前年に変動所得がなかった、前々年、前年に変動所得があってもその合計額の2分の1の金額が本年の変動所得の金額に満たない場合。
    →本年の変動所得の金額と本年の臨時所得の金額との合計額が、本年の総所得金額の20%以上である必要があります。

2.前々年、前年に変動所得があって、その合計額の2分の1の金額が本年の変動所得の金額以上の場合。
    →本年の臨時所得の金額が、本年の総所得金額の20%以上である必要があります。
       ※前々年及び前年の変動所得の金額は、前々年及び前年において平均課税の適用を受けたものであるか否かは問いません。

次回は、計算式ならびに計算例をご紹介します。

出典:大蔵財務協会「図解 所得税」

川越事務所 古田一成

 

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