割引ポイントの会計処理について

家電量販店等で見られるポイントカードは、様々な分野で普及し、ポイントを利用して買い物をするという機会が非常に増えてきました。
そこで今回は、割引ポイントの会計処理についてご紹介します。

現在、日本は、ポイントカードに関する会計基準がありません。よって発行している各社で会計処理がバラバラになっている状況です。税務の方では、法人税法基本通達9-7-2、9-7-3、9-7-4「金品引換券付販売」の規定はありますが、使用者について規定しているものではありません。

発行者側の会計処理
まず、発行者側の会計処理について考えていきます。
前提条件でポイント300ポイント(1ポイント=1円)発行済みで、1,000円の商品を売却した場合は、仕訳に表すと以下の通りになります。

  現金 700        / 売上 1,000
  値引き 300(ポイント)

    又は

  現金 700        / 売上 1,000
  販促費 300(ポイント)

また、決算時には発行側が未払のポイントを有している場合には

  販売促進費 ○○○ / ポイント未払金(又は引当金) ○○○

とすることが会計上適当です。
しかし税務上では、法人税基本通達9-7-2、9-7-3、9-7-4により、上記の費用は損金算入することはできません(ポイントについては、未払計上可能ですが、翌年には益金に算入するという内容です)。

消費税については、ポイントカードによる商品の販売は、値引き後の実際に受け取った金額が対価の額であるので、資産の譲渡等には該当しないと考えられます。 従いまして、消費税の計算には加味しないのが、最も合理的です。

使用者側の会計処理
次に使用者側の会計処理について考えていきます。
発行側の処理が、値引きや販売促進費で計上しているため、「値引き販売」と考えるのが妥当です。仕訳に表すと以下のとおりです。

  消耗品 700       / 現金 700 

    又は

  消耗品 1,000     / 現金 700
                 / 雑収入 300

このような少額の取引については、収入と支出が同額であるため、利益には影響がありません。しかし、固定資産の取得等については、取得価額が変わってくるため注意が必要です。
10万円未満であれば消耗品として計上、20万円未満であれば一括償却資産となり3年間で償却、または少額資産として即時償却、30万円未満であれば少額資産として現在、即時償却が可能となるためです。
この判断については、現在、ポイントの使用者側に法人税法上明確な規定がないので、「自分で判断」するという結論になるでしょう。金額が大きい場合や判断材料が複雑な場合には、税務署や税理士への相談をお勧めします。

消費税については、売った側で課税資産の譲渡等に該当することとなるものについて、購入した側では課税仕入れとすることとされています。上記の場合、売った側で課税資産の譲渡等に該当していないのでポイントで値引きされた分については、消費税の計算には加味しなくていいということになります。
ただし、ポイントによって発行会社からキャッシュバックを受けた場合のみ、仕入に係る対価の返還等として消費税の集計をする必要があります。

割引ポイントの会計処理についてのご紹介は以上ですが、今後の法整備が期待されますので引き続き注目して頂ければと思います。上記の内容で、ご不明点やご相談がございましたら、コンパッソ税理士法人にお気軽にお問合せ下さい。

出典:国税庁HP

渋谷事務所 水野良輔

 

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