
住宅ローン控除の注意点
住宅購入を後押しするために、政府が設けた「住宅ローン控除」制度。
2012年に入居すると最大300万円控除されるとあって、ローンで住宅を購入する人には魅力的な制度ですが、注意も必要です。
今回は、「住宅ローン控除」を活用する上での注意点についてご説明します。
「住宅ローン控除」は、自宅の購入を10年以上のローンを組んで返済する人に対して、ローンの年末残高の1%分の税金を10年間控除してもらえる(還付してもらえる)仕組みです。
ローンの申し込みやシミュレーションをする際に、この控除額(還付額)を見込んで返済計画に盛り込んでしまう人が多いそうですが、控除(還付)されるためには、いくつか条件があるため注意が必要です。
2011/2/21付けのブログでもご紹介しましたが、改めて下記に主な注意事項を示します。
また上記に加え、いくつか注意点があります。
<納税額が少ない人は控除枠をフルに使えない>
年30万円の控除を得るには、所得税+住民税≧30万 納税している必要があり、年収だと600~650万円以上が目安となります。
上記年収を10年間維持すると、納税額が合計300万円になる可能性がありますが、年収がそれを下回る場合、MAX300万円の恩恵を受けることができません。
※今後の税制改正によっては、上記年収でも納税額が変更になる恐れがあるため、目安とお考えください。
<年末ローン残高3000万円を10年間継続することが必要>
毎年の年末ローン残高×控除率1%を10年分 が控除額(還付額)計になります。
2012年入居の場合、年末ローン残高の上限が3000万円ですので、10年間、年末ローン残高が3000万円以上の場合、MAXの300万円になります。
控除(還付)の最大化を狙おうとすると、高額のローンを組む必要があるため注意が必要です。
「住宅ローン控除」は嬉しい制度ではありますが、控除額(還付額)MAXになるには、上記のようなさまざまな条件があります。
控除額(還付額)は、あくまでもおまけ程度に捉え、ローン総額や住宅の維持コスト等を総合的に考えた家の購入をおすすめします。