会社の税務調査

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 これから税務署にとっての新年度が開始し、会社の税務調査が始まりを迎えようとしています。
 そこで、税務署がどのような点に注目して調査を行っているのか、売上高・仕入高・棚卸資産について見ていきたいと思います。調査を
行った結果の修正項目事項の約25%が、この売上高・仕入高・棚卸資産に関係するものであるといわれております。

1.売上高

 売上高に関する調査では、売上の計上漏れがないか、また売上計上の時期が適切であるかを中心に調査が行われます。具体的な
チェックポイントは次の通りであるといわれております。

(1) 売上計上の手続きが会社の採用している基準に従っているか。
<例>出荷基準・検収基準・完了基準 など
(2) 納品書控えと売上計上額が一致しているか。
(3) 当期に計上するべき売上高が翌期に計上されていないか。
(4) 売上と例えば支払運賃などの各経費との関連は妥当か。
(5) 毎月の売上計上額に大きな変動はないか。
(6) 仮受金等の勘定科目に売上入金が含まれていないか。

2.仕入高

 仕入高に関する調査では、売上高とは反対に、仕入の過大計上がないか、また仕入計上の時期が適切であるかを中心に調査が
行われます。具体的なチェックポイントは次の通りであるといわれております。

(1) 仕入高と納品書の金額が一致しているか。
(2) 仕入計上の時期が実際の検収日となっているか。
(3) 請求書と仕入計上額が一致しているか。
(4) 仕入計上額に引取運賃などの付随費用を加算しているか。
(5) 毎月の仕入計上額に大きな変動はないか。

3.棚卸資産

 棚卸資産の調査では、決算期末現在に会社が所有する全ての棚卸資産が帳簿に計上されているか期末の棚卸資産の評価が正しく
行われているかを中心に調査が行われます。
 棚卸資産については、棚卸資産の一部が計上されていないかどうかを確かめるため、棚卸表の作成過程について質問し、棚卸原票の提出
を求め、全ての品が帳簿に計上されているかを確認することもあるようです。また、実際に現場を査察して、在庫量を確認し、棚卸表に漏れが
ないかを調査することもあるようです。具体的なチェックポイントは次の通りであるといわれております。

(1) 期末の在庫保管場所の棚卸商品等が正しく集計されているか。
(2) 棚卸過不足が正しく計上されているか。
(3) 副産物や作業屑が簿外資産になっていないか。
(4) 評価方法が届け出ている評価方法によっているか。
(5) 商品評価損は品質低下や型くずれ等の税法の規定によるものか。
(6) 期末に購入したものが計上漏れになっていないか。

※業界の取引形態などによって、会計処理にも相違があるので、ここで挙げた全ての項目についてチェックしない場合もあり、また、
ここに挙げたもの以外のチェックをする場合もあります。
 そして、調査官によっては、違った方法でアプローチをしてくることも考えられます。御社にとってどのような会計処理が適切なのか
を税理士に相談・確認をすることをお勧めします。

参考文献  税務研究会出版局「税務調査のポイントと実務対策」

千葉流山事務所 和田 義史

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