仮想通貨と税

昨今、新聞、ニュース等を賑わせている仮想通貨。今回は、仮想通貨と税法の現状をご紹介します。

仮想通貨とは、円やドルのように国が法律で定めた通貨ではないですが、ネット上の取引に利用される「お金」のようなものです。有名なものでビットコインやリップルなどがありますが、即時決済が可能、送金手数料が安い、さらに中央銀行などの発行主体がないため、投機的な魅力があるなど、さまざまな可能性が論じられています。
しかし、2014年のマウントゴックスの破たんなど仮想通貨にはリスクや不安定な一面もあり、課題も多く述べられています。

2016年5月25日、資金決済に関する法律の改正が成立され、改正資金決済法において、仮想通貨の定義づけがされました。
物品を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの対価の弁済のために不特定の者に対して使用することができ、不特定の者を相手方として購入及び売却を行うことができる財産的価値(電子機器その他の物に電子的方法により記録されているものに限り、本邦通貨及び外国通貨並びに通貨建資産を除く。次号において同じ。)であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの(改正法2条5項1号)

これに加え、次のものも「仮想通貨」に含まれることとされています。
不特定の者を相手方として前号に掲げるものと相互に交換を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの(改正法2条5項2号)

今回の改正で仮想通貨が、不特定多数の間で、売買できる電子的に移動可能な「財産的価値」という非常に広範囲な定義づけが設けられましたが、当改正は仮想通貨の税務面の改正ではありません。貨幣や通貨という概念ではなく、税法上はあくまで「モノ」のままで、これは、日本では仮想通貨を「お金」として認めていないということであり、消費税がかかると考えられます。

今後、仮想通貨を決済手段としての「お金」と見なせば、課税の対象から外れるという考えも成り立ちますが、現行の消費税法上は、仮想通貨は非課税となる取引のいずれにも該当しないことから、仮想通貨の譲渡が国内で行われた場合、消費税が課されると考えられるという見解です。また、所得税に関しても、営利目的の継続的な取引の場合は、事業所得又は雑所得とされ、投機目的の場合は、譲渡所得となる見込みです。

これはまだ決定ではなく現段階での方針ですが、今回の改正により、税法上の定義も変わってくるかもしれません。今後の動向に注意し情報収集していきたいものです。

出典:国税局

千葉旭事務所 大木聖薫

 

この記事について評価にご協力ください
  •  参考になった 
  •  わかりにくかった 
  •  全く参考にならなかった 
  •  探していた記事と違った 

この投稿へのトラックバック

トラックバックはありません。


関連記事

■書面添付制度について

■「アドバイザリーサービス契約書」に印紙は必要か?

■非居住者への支払の際の源泉所得税について

■そもそも『帳簿』って何?~帳簿の基礎知識について~

■住民税で住宅ローン控除が適用できない場合