中小企業に関係する税法以外の平成22年度改正

 第174回通常国会において、地域経済や雇用を支える中小企業の支援の一環として税法以外の法改正も行われました。税法の改正では

ありませんが、影響を受ける方が多数いらっしゃると思いますので、ご紹介いたします。

①小規模企業共済の拡充(小規模企業共済法の一部改正)

ア 平成22年度の改正により個人事業主の配偶者や後継者などの「共同経営者」まで加入対象者が拡大されます。「共同経営者」は個人

  事業主の親族でなくても個人事業主の「共同経営者」であれば該当します。なお、加入できる「共同経営者」は2人までとされる予定です。

イ 共同経営者の方が支払った掛金は全額所得控除の対象となります。

ウ 共同経営者が支給を受ける年金払い(分割払い)の共済金等については、公的年金等控除を適用し、一時払いの共済金等については

  退職手当金等とみなされます。

②中小企業退職金共済の拡充(中小企業退職金共済法の一部改正)

ア 従来は同居親族のみを雇用する事業の従業員である親族は労働者に該当せず加入できませんでしたが、使用従属関係が認められる者に

  ついては労働者として取り扱われることになります。

イ 事業主(法人)の負担した掛金は全額経費処理できます。また、その掛金に係る従員の給与所得の金額の計算上は収入金額に算入

  しないこととなります。

ウ 従業員が支給を受ける年金払い(分割払い)の共済金等については、公的年金等控除を適用し、一時払いの共済金等については退職

  手当金等とみなされます。

  ※上記の両制度の対象となる家族従業員は共同経営者・従業員の線引きがわかりづらいケースが出てくることが予想されます。従って

   法改正後、判断基準が作成される予定です。

③経営セーフティ共済の拡充(中小企業倒産防止共済法の一部改正)

ア 弁護士や認定司法書士から取引先の私的整理の開始を知らせる支払停止通知が届いた場合、共済金の貸付が受けられることになり

  ました。平成22年夏までに実施される予定です。

イ 掛金月額5千円~8万円、掛金総額320万円、貸付限度額3,200万円であったものが、掛金月額5千円~20万円、掛金総額800万円、

  貸付限度額8,000万円に引き上げられました。平成23年10月までに実施される予定です。

ウ 月々の償還金を延滞していない共済契約者が繰り上げ償還した場合に、早期償還手当金が支給されます(手当金の額は、繰上時期

  と繰上額に応じて決められる予定です。)。

  ※改正の具体的な内容や施行日につきましては、今後、政令や省令等にて定めらますのでご確認ください。

参考文献:税と経営 平成22年4月21日号

                 

川越事務所 村田 淳

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