エンジェル税制について

エンジェル税制は、創業して間もない元気な企業を応援するために、その企業への投資を行った個人投資家(エンジェル)に税制優遇を行う制度です。

所得税の優遇措置
一定の要件を満たした企業に対して個人が投資を行った場合、投資時点と売却時点で税制上の優遇措置があります。

1.投資時点
次のいずれかを選択できます。
  ●優遇措置A(設立3年未満の企業が対象)
       (対象企業への投資額 ― 2,000円)をその年の総所得金額から控除
          ※控除対象となる投資額の上限は、総所得金額×40%と1000万円のいずれか低い方
  ●優遇措置B(設立10年未満の企業が対象)
       対象企業への投資額全額を、その年の他の株式譲渡益から控除
          ※控除対象となる投資額の上限なし

2.売却時点 損失が発生した場合
対象企業の株式売却により生じた損失を、その年の他の株式譲渡益と通算し、その年に通算しきれなかった損失については、3年間繰越をして、順次株式譲渡益と通算できます。
   ※対象企業が破産、解散等して株式の価値がなくなった場合も、同様に翌年以降3年にわたって損失の繰越ができます。
   ※対象企業へ投資した年に上記1.の優遇措置を受けた場合は、その控除対象金額を取得価額から差し引いて売却損失を計算します。

エンジェル税制の対象企業の要件
  ●優遇措置A(設立3年未満の中小企業者)
       経過年数により要件が異なりますが、下記の2点の要件を満たすことが求められます。
          ・研究者あるいは新事業活動研究者が2人以上おり、常勤の役員・従業員の10%以上
          ・試験研究費等(宣伝費、マーケティング費用含む)が、売上高の3%超、営業キャッシュフローがマイナス
  ●優遇措置B(設立10年未満の中小企業者)
       経過年数により要件が異なりますが、上記Aと同じ要件の他、2年以上で売上高成長率が25%超、5年以上で試験研究費等が収入
       金額の5%超が加わります。
  ●上記要件の他の条件でABに共通する要件が次の3点です
       ・特定の株主グループからの投資の合計が、5/6(約83%)を超えない会社であること
       ・大規模法人(資本金1億円超等)及び当該大規模法人と特殊の関係(子会社等)にある法人(大規模法人グループ)の所有に
        属さないこと
       ・未登録、未上場の株式会社で、風俗営業等に該当する事業を行う会社でないこと

エンジェル税制申請から確定申告までの流れ
1.投資を受けた企業が確認書の確認申請 → 経済産業省へ
自社がエンジェル税制の対象企業であること、及び個人がエンジェル税制の対象となる投資をしたことを確認し、経済産業省から確認書を交付

2.投資を受けた企業が確定申告時に必要となる下記書類を投資をした個人へ交付
・経済産業大臣からの確認書
・投資をした個人が減税対象要件を満たしていることの確認書(企業作成)
・株式異動状況明細書

3.投資をした個人による確定申告
上記2.の書類を添付して確定申告

ベンチャー企業への投資はこれからの新しい産業を育て、日本経済を活性化する夢に投資するということと同時に、税制優遇というメリットも享受できます。是非ご利用ください。

出典:経済産業省HP「エンジェル税制のご案内」

渋谷事務所 若林昭子

 

この記事について評価にご協力ください
  •  参考になった 
  •  わかりにくかった 
  •  全く参考にならなかった 
  •  探していた記事と違った 

この投稿へのトラックバック

トラックバックはありません。


関連記事

■ふるさと納税   ~もらい過ぎにご用心~

■事業承継税制 ~納税猶予を受けるための手続き~

■相続により取得した「空き家」の譲渡所得について

■住民税で住宅ローン控除が適用できない場合

■よくある粉飾決算とその見抜き方