もう一度確認しておきたい消費税の簡易課税制度におけるみなし仕入率の改正について

平成26年度の改正で新たな事業区分、第六種事業が設けられました。これにより、金融業及び保険業は、第四種事業から第五種事業に、不動産業は、第五種事業から第六種事業に変更されました。
今回は不動産業について再確認してみます。

事業区分とみなし仕入率の改正
平成26年度税制改正により、簡易課税制度の事業区分第六種事業に該当することとなった不動産業の範囲について確認してみます。
1.不動産業の範囲
日本標準産業分類の大分類「K不動産業、物品賃貸業」のうち、不動産業に該当するものとされます(改正消費税基本通達13-2-4)。
より具体的に第六種事業に該当するものを挙げますと、
    不動産代理業
    仲介業
    貸事務所業
    土地賃貸業
    貸間業
    駐車場業
    その他の不動産賃貸業
    不動産管理業
などとなり、みなし仕入率は40%です。

2.適用関係
平成27年4月1日以後に開始する課税期間について適用されます。ただし、平成26年9月30日までに初めて簡易課税制度選択届出書を提出した事業者については、その届出により、簡易課税制度の適用が強制される課税期間の初日から2年を経過する課税期間の末日までは、改正前のみなし仕入率によります(改正消費税施行令附則4)。
従って、平成27年4月1日以後に開始する課税期間に簡易課税制度の強制適用期間がある場合には、簡易課税制度選択届出書を平成26年9月30日までに提出した場合と同年10月1日以後に提出した場合とでは、改正前みなし仕入率と改正後みなし仕入率により、消費税額に差額が生じることになります。

3.簡易課税制度の継続適用を検討
簡易課税制度は、選択あるいは不適用も課税期間開始の前日までに届出書の提出を義務つけています。平成26年度の改正により、最も影響があると思われる第六種事業について、納税額の増加について確認検討はお済みでしょうか。

4.課税期間の特例
消費税は課税期間を基礎としていますので、課税期間の短縮の特例を選択している場合は、その短縮された課税期間毎に改正の適用関係を確認する必要があります。

簡易課税制度の本来の趣旨は事務負担の軽減を図ることでした。しかし、度重なる改正に伴い事業区分は増加し、多種多様な業種が混在する場合は、かえって事務負担が煩雑化していることも事実です。このような状況下において、本則課税制度と簡易課税制度との選択による税負担、事務負担における比較検討を実施する必要があります。
上記について、ご相談等ございましたらコンパッソ税理士法人までお気軽にお問合せ下さい。

出典:月刊税理11月号(第57巻第14号)

川崎事務所 小法之

 

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