そもそも『帳簿』って何?~帳簿の基礎知識について~

 決算書作成のベースとなる帳簿の基礎についてわかりやすく説明いたします。
 
 決算は年に一度の業務ですが、根拠となるデータは日々の取引記録です。帳簿とは、それらの取引を記録するノートのようなものです。それらを集計し纏めたものが「試算表」となり、決算整理を経て、決算書が作成されます。つまり、正確な帳簿づけが正しい決算へと繋がるのです。
 
●帳簿の基本
 帳簿には、いくつか種類があり、それぞれに役割があります(図表1)。

 会社の取引のすべてを記録した帳簿として作成が義務づけられている主要簿に対し、状況に応じて作成するのが補助簿です。取引をランダムに記録するより、取引の種類ごとに記録したほうが集計作業を効率的に行えるうえ、試算表を作成する際にも役立つからです。
 取引すべてについて補助簿を作ってもよいのですが、補助簿が多すぎると、かえって転記作業等で煩雑になることもあります。補助簿が設定されていない取引については、直接、主要簿である仕訳日記帳で処理します。

●仕訳帳と総勘定元帳
 仕訳帳と総勘定元帳の違いを見てみましょう(図表2)。仕訳帳が「日々の取引」を日付順に記録しているのに対して、総勘定元帳は「勘定科目」ごとに並べ替えているという点で違いがあります 。


 
 日々の取引をいきなり総勘定元帳に記録するのは、効率がよくありません。
仕訳帳を作成し、その後、各勘定科目に総勘定元帳に転記する流れが一般的です。
 現在はパソコン会計が主流となっており、独自の会計システムを利用している企業も少なくありません。ですが、帳簿の基本的な考え方は同じです。試算表や決算書の元となるデータですので、漏れなく正しく処理をしましょう。
 
●帳簿書類の保存義務
 帳簿書類とは、取引を記録した「帳簿」と、その取引等に関して作成又は受領した「書類」とをあわせたものの総称です。この帳簿書類等の保存期間は、会社法では10年、法人税法では7年(繰越欠損金の年度は9年)となっています。(注1)
 税務署による税務調査などがあった場合には、一般的に3年分の帳簿書類の提示が求められますので、年度ごとに分けて整理して保存しておきましょう。
 尚、これらは、「紙」媒体での保存が原則ですが、電磁的記録による方法も、要件を満たせば認められています。

 
(注1)平成28年度税制改正により、平成30年4月1日以後に開始する欠損金の生ずる事業年度においては、繰越欠損金の年度の帳簿書類の保存期間が10年間に延長されました。
 
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参考文献)企業実務2017.5

渋谷事務所 宇敷真里

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