社会福祉法人の新会計基準 移行準備期間に行うべきこと その3

今回も、社会福祉法人の新会計基準 移行期間に行うべきことの続きとなります。前回のブログ記事では平成27年3月31日が最終期限となる新会計基準移行への準備期間に何をすべきかということを何点か挙げてきましたが、今回はその中で事業区分、拠点区分、サービス区分の設定について少しご説明したいと思います。

新会計基準による財務諸表の構造は、
   1.法人全体の財務諸表
   2.事業区分財務諸表
   3.拠点区分財務諸表
という構成になっています。これは各々の財務状況を把握し経営管理の実態に即した予算管理を可能とするためです。そのため、区分の設定が必要になります。

事業区分の設定
社会福祉法人が行う事業を社会福祉事業、公益事業、収益事業の3つに区分します。ちなみにここでいう収益事業とは社会福祉法上の収益事業であり、法人税法上の収益事業とは異なりますので注意が必要です。

拠点区分の設定
拠点区分は、一体として運営される施設、事業所又は事務所をもって一つの拠点区分とします。なお、公益事業(社会福祉事業と一体的に実施されているものを除く)若しくは収益事業を実施している場合、これらは別の拠点区分とします。

サービス区分の設定
拠点区分において実施する複数の事業(例えば、特養、短期入所、通所介護など)について、法令等の要請によりそれぞれの事業ごとの事業活動状況又は資金収支状況の把握が必要な場合に設定します。
原則的な方法として、介護保険サービス及び障害福祉サービスについては、社会福祉法人会計基準注解(注4)に規定する指定サービス基準等において当該事業の会計とその他の事業の会計を区分すべきことが定められている事業をサービス区分とします。他の事業については、法人の定款に定める事業ごとに区分します。
なお、本部会計については法人の自主的な決定により、拠点区分又はサービス区分とすることができます。

実際に区分設定を考える際には、以下のような手順を踏むとよいでしょう。
1.まず法人がどのような事業を行っているか(下記A事業、B事業など)を把握し、「サービス区分」を設定します。
2.次にこれらの事業についてその事業を運営する「拠点」である施設、事業所又は事務所を確認し、一体的に運営される事業をまとめて「拠点区分」を設定します。
3.最後に各拠点について、その実施する事業が社会福祉事業、公益事業及び収益事業のいずれに属するかを確認し、「事業区分」を設定します。

新基準(イメージ)

以上区分設定について簡単にご説明してきましたが、各法人の事業の実施状況により様々なケースが考えられます。ご不明な点などがございましたらコンパッソ税理士法人にご相談下さい。

横浜青葉事務所 久保田良次

 

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