社会福祉法人の新会計基準 移行準備期間に行うべきこと その1

平成23年7月27日に厚生労働省から「社会福祉法人会計基準の制定について」との表題の通知、いわゆる新会計基準が発出されて、早くも3年が経過しました。社会福祉法人の事業の内容に応じて9種類存在した従来の旧会計の基準から、すべての社会福祉法人の会計がこの新会計基準に統一されるべく、多くの社会福祉法人さまがこの新会計基準に移行されていらっしゃることと思います。

ところで、上記通知本文に記載されている実施の時期は、「平成24年4月1日より適用するものとする。ただし平成27年3月31日(平成26年度決算)までの間は、従来の会計処理によることができるものとする。」とあるため、この平成26年度が移行年度準備期間の最終年度となります。つまり、まだ移行されてない法人さまは、まさに今、平成27年3月31日まで残りわずかしかない移行準備期間なのです。では、平成27年3月31日が最終期限となる新会計基準移行への準備期間は、何をすればよいのでしょうか?

この準備期間に必要な作業は、主に次の事項が挙げられます。
    1.事業区分、拠点区分、サービス区分の設定
    2.経理規程の策定
    3.新会計基準の科目体系での予算編成
    4.本部に対する貸付金の解消
    5.移行仕訳処理の準備
    6.会計担当職員研修
    7.会計ソフトの選定
このうち本部に対する貸付金の解消については、平成26年3月7日のブログ記事でご紹介しております。今回は、予算編成について少しご説明したいと思います。

旧会計基準の通知「社援第310号」、「社援施第6号」では、予算の編成について、各経理区分ごとに編成し、その様式は資金収支予算内訳表(第2号-1様式)という定型の様式にて作成が求められていました。
一方、新会計基準の通知「社会福祉法人会計基準適用上の留意事項(運用指針)」では、予算に関して次のように記載されています。
「法人は、事業計画をもとに資金収支予算書を作成するものとし、資金収支予算書は各拠点区分ごとに収入支出予算を編成することとする。
また、資金収支予算書の勘定科目は、資金収支計算書勘定科目に準拠することとする。」
さらに、パブリックコメントの回答(161、162)と併せて考慮しますと、予算の編成及び様式については次のように変わったと解釈されます。
    1.予算書の勘定科目は(新)会計基準の勘定科目に準拠すること、そしてその様式は任意であること。
    2.予算書の編成は、必要であればサービス区分ごとに編成することを妨げるものではないが、原則は拠点区分ごとに編成すること。

いかがでしょうか。新会計基準での予算編成について少しイメージできましたでしょうか。
期末の3月に開催される理事会にて事業計画書及び予算書の承認を得るために、例年、2月前後から予算書の編成作業を行ってらっしゃる法人さまが多いかと思いますが、移行年度直前期の予算編成につきましては従来よりも時間がかかることを想定し、予算編成のスケジュールを前倒しにするのが良いでしょう。
予算編成以外にも、前述させていただきました移行準備作業は多くの注意点があります。ご不安な点、ご不明点ございましたらコンパッソ税理士法人にご相談ください。

横浜青葉事務所 畠山安定

 

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