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社会福祉法人の印紙税

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社会福祉法人の印紙税の課税関係はどのようになっているでしょうか?
社会福祉法人の実務において、頻出すると思われる課税文書について、考えてみたいと思います。
                    

●金銭又は有価証券の受取書(第17号文書)について
金銭又は有価証券の引き渡しを受けた者が単にその受領事実を証明するために作成し、その引渡者に交付する証拠証書をいい、記載金額に応じた印紙税が課税されますが、次の場合には非課税とされています。

  (1)地方公共団体そのものが作成者であるもの
  (2)記載された受取金額が3万円未満のもの
  (3)営業に関しないもの

 この場合の「営業」とは、一般通念による営業をいうものであり、おおむね営利を目的として同種の行為を反復継続して行うことをいいます。
社会福祉法人は営利を目的とする法人ではありませんから、社会福祉法人が作成する金銭又は有価証券の受取書は、すべて非課税とされています。
なお、公益を目的としたいわゆるその他の公益法人も、営利を目的とするものではありませんから、定款の定めにより剰余金の分配ができないこととされている公益法人、財団法人、社団法人、医療法人、宗教法人、NPO法人なども、その行為は営業にあたらず、非課税とされています。

●継続的取引の基本となる契約書(第7号文書)について
特定の相手方との間において継続的に生ずる取引の基本となる契約書のうち、一定の要件にあてはまるものがこの契約書に該当します。
「継続的取引の基本となる契約書」の内容については、印紙税法施行令第26条第1項に「営業者の間において(略)請負に関する2以上の取引を継続して行うため作成する契約書」とあり、営業者の定義については第17号文書の非課税規定における営業者をいうとあります。
従って第17号文書と同様に、社会福祉法人は営業者にあたりませんので、継続的取引の基本となる契約書に関する課税関係はないこととなります。

●請負に関する契約書(第2号文書)について
請負に関する契約とは、当事者の一方(請負者)がある仕事の完成を約し、相手方(注文者)がこれに報酬を支払うことを約することによって成立する契約をいい、無形的な結果を目的とするものも含まれ、第2号文書については、営業者の間における契約であることなどの制限は、付されていません。

それでは社会福祉法人においては、どのような契約書が課税文書に該当するでしょうか?

例示(1) 介護サービス事業者等と利用者の間で作成する契約書
介護サービス事業者等と利用者の間で作成する契約書については、平成12年3月17日付の厚生省老人保健福祉局事務連絡において、照会に対して国税庁より以下のような回答を得られていることが公表されています。
「介護サービス契約書の内容をみますと、利用者が受けることができる介護サービスの具体的な内容が記載されていますが、これらの個々のサービス内容及び料金の明細は、原則として、利用者の要望に沿った介護サービス計画に従い、利用者が全体として適切な介護サービスの提供を受けるために記載されているものと考えられ」、「これらの介護サービス事項のみを定める契約書は、原則として、民法上の請負契約書には該当せず、また、その他のいずれの課税文書にも該当しません」

例示(2) 給食業務委託契約書
社会福祉法人が地方公共団体などと交わす給食業務委託契約書は、第2号文書として課税文書にあたります。
この場合委託契約金額については、提供した食事数量に給食1食当たりの単価を乗じた金額に基本委託料を加算した金額であることが一般的であると思われます。
印紙税額を算出するにあたっては、記載金額は予定金額が記載されている場合を参照し、年間の契約最低金額である基本委託料の金額により算出してください。

●その他社会福祉法人特有の非課税文書について
印紙税法第5条(3)において、社会福祉法人等が社会福祉法に規定する、生活困難者に対して無利子又は低利で資金を融通する事業による貸付金に関する文書は非課税と規定されています。

参考文献:国税庁『印紙税の手引』
     TKC出版『社会福祉法人の会計と税務』

千葉流山事務所 浅野宏臣

 

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