保育所で使用する勘定科目について

顧問先の保育所で、「保育所の会計処理をするにあたり、社会福祉法人会計基準で処理をしているのだが、どの科目を使用してよいのか教えてほしい」といったご質問を比較的多く受けます。

社会福祉法人会計基準では、様々な事業に対応すべく勘定科目が設定されております。保育所では「診療・療養等材料費」などの科目は使用しないということは想像がつくかとは思いますが、園児用に遊具を購入した場合に「保育材料費」ではなく、「教養娯楽費」を使用してはいけないのか・・・
これに対する回答は、保育所向けの通知を読み込んでみることでわかります。

一般的に私立保育所は市町村から「委託費」の支払いを受け、これを保育所の経費である「人件費」、「管理費」、「事業費」に充てることとされています。(これは「府子本第254通知1の(1)、(2)」に示されています。)
ただし、これだけでは具体的にどの科目を指しているのかがわかりませんね。そこで、「府子本第255号通知2」では以下のように補足説明がされております。(一部省略)

『経理等通知の1の(2)において「人件費、管理費又は事業費」とは、保育所を経営する事業に係る経費であって…(中略)…経理等通知別表6の収支計算分析表において、それぞれ人件費支出、事務費支出及び事業費支出として掲げた科目を指す。』

「経理等通知」とは府子本第254号通知のことを指しますが、要は当該通知の別表6の「収支計算分析表」に示された科目ということです。
そこで、この「収支計算分析表」をみてみましょう。

上に示したのが収支計算分析表です。
表の右側に、14人件費支出、15事業費支出、16事務費支出があり、それぞれの下位に掲げられた科目が、保育所で使用する科目ということになります。
冒頭で触れた「教養娯楽費」は、当該分析表の中には掲げられていないことがわかります。つまり、保育所ではその科目を使用することが想定されていないということです。

一般的な解釈は社会福祉法人会計基準に示されていますが、その中でも特に保育所に係る取扱いは、保育所向けの通知を読み込まないと処理が進まないことも多いのです。保育所向けの通知には、科目の使い方にとどまらず、資金自体の使い方(資金運用)ついても多く触れられており、経営を考える上で非常に重要なものとなっております。

コンパッソ税理士法人では、保育所案件も数多く取り扱っております。ご不明点やご相談がございましたら、お気軽にご連絡ください。

横浜青葉事務所 砂田力