相続等に係る生命保険契約等に基づく年金の雑所得の金額の計算

 遺族の方が年金として受給する生命保険金のうち、相続税の課税対象となった部分については、所得税の課税対象にならないとする最高裁判所の判決がありました。 これにより、平成17年分から平成21年分までの各年分について所得税が納めすぎとなっている方につきましては、その納めすぎとなっている所得税が還付されます。

  (注)平成17年分の還付手続きについて、早い方は平成22年12月末が期限となります。
  (注)平成12年分から平成16年分までの各年分の所得税の還付については、現在特別な制度上の措置が検討されております。
       (還付手続の期限を経過した平成17年分の所得税の還付についても、特別な制度上の措置が検討されています。)

(1)対象となる方
相続、遺贈又は個人からの贈与により取得したものとみなされる生命保険契約や損害保険契約等に基づく年金(保険年金といいます)を受給している方が対象になります。 具体的には、次のいずれかに該当する方で保険契約等に係る保険料等の負担者でない方です。

  ・死亡保険金を年金形式で受給している方
  ・学資保険の保険契約者がお亡くなりになったことに伴い、養育年金を受給している方
  ・個人年金保険契約に基づく年金を受給している方

※相続、遺贈又は個人からの贈与により取得したものとみなされる生命保険契約や損害保険契約等に係る年金受給権は、相続税法上、相続税や贈与税の課税対象となっています。なお、実際に相続税や贈与税の納税額が生じなかった方も今回の取扱いの変更対象となります。

(2)必要な手続き
取扱いの変更の対象となる方には、所得税が還付になるため税務署での手続きが必要になる方や、所得税は還付となりませんが住民税や国民健康保険税などが減額となるため市区町村での手続きが必要な方がいます。

※所得税が還付にならない方、住民税や国民健康保険税なども減額とならない方もいます。

(3)所得税の還付の手続きに必要な書類
所得税の還付の手続きとその際に必要な書類は、次のとおりです。

  ◆確定申告をしている年分のお手続き〈 更正の請求 〉
       ・保険年金の受給期間や受給総額などが分かる書類
          (生命保険会社等から保険年金に関する通知を受けた方は、その通知書)
       ・更正の請求をする年分の確定申告書の控

  ◆確定申告をしていない年分のお手続き〈 確定申告(還付申告) 〉
     申告の内容によって必要な書類は異なりますが、一般的には次の書類などが必要です。
       ・保険年金の受給期間や受給総額などが分かる書類
          (生命保険会社等から保険年金に関する通知を受けた方は、その通知書)
       ・給与所得や公的年金等の源泉徴収票など(他の所得に関する書類)
       ・社会保険料、生命保険料、地震(損害)保険料控除証明書など各種控除に関する書類

(4)所得税の還付の手続きの期限
更正の請求は、取扱いの変更を知った日の翌日から2月以内(注)に行う必要があります。また、確定申告(還付申告)は、申告する年分の翌年1月1日から5年を経過する日(平成17年分は原則として、平成22年12月末日)までに行う必要があります。

(注)更正の請求に基づく減額更正できる期間は、原則として申告書を提出された日から5年間となります。このため、平成17年分について、早い方は平成22年末が期限となります。

渋谷事務所 植竹秀之

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