相続税大増税から一年

皆さまご承知の方も多くおられるかと存じますが、平成27年1月1日以後相続税開始より相続税が大増税となりました。一番影響度が高いと思われる改正はやはり基礎控除でしょう。

平成26年12月31日までに相続が開始した場合の基礎控除は5,000万円+1,000万円×法定相続人の数となっており、平成27年1月1日以後に相続が開始した場合の基礎控除は、3,000万円+600万円×法定相続人の数となりました。旧法と比較すると4割の控除減となりました。これにより今まで相続税が掛からなかった方々も相続税納税の対象になりえる場合が増えております。

弊社では資産税関係特化部隊として資産部があり、近年関係各社とセミナーを共同で開催しております。セミナー中には個別相談会を開催しておりまして、私自身も相談員として微力ながら皆様のご質問に対応させていただいております。
 
個別相談会にご参加くださる方々は相続税の仕組みから相談される方やピンポイントで深い論点をご質問される方と様々でございます。その中でも一番多いご質問は不動産関係、二番目は遺産分割や遺言についてです。

不動産関係のご質問では、
   不動産の評価って幾らぐらいなのか・・・
   評価を下げる方法があると聞いたのですが・・・

相談にみえる方には固定資産税の課税明細書等をお持ちになる方もいらっしゃいますが、相続税はあくまでも時価評価が基準になります。はたして、時価とは?となりますが土地については相続税法では路線価方式や倍率方式の計算方法がありますが、専門家でなければ内容が難しく計算することが困難なことがあります。

評価を下げる方法とは特例や鑑定評価、不動産活用などがありますが、皆さまは小規模宅地の評価減を意識されているようです。
ここで注意が必要なのはこの特例により納付する相続税額がない場合においても相続税の申告が必要であることです。この特例は相続税申告書に適用を受ける一定の書類を添付し申告をすることが適用要件になっているのです。

ご質問戴いた方にはその場で大まかな評価額をご提示させていただいておりますが、大体の皆様が、相続税が出るか出ないぎりぎりのところとなっております。その場合は他の財産(預貯金、株や信託、生命保険)の状況を御調べになることを推奨しております。相続人になる方々は被相続人になる方の財産はわからないよ、とおっしゃいますが確かにその通りです。

そんな時に皆様にお伝えしている方法は、年賀状や年末年始の挨拶、お中元などです。最近はだいぶ減ってきておりますが金融機関や保険会社などからこの時期に接触があるような場合は被相続人が現在もしくは以前にこのような方々とお付き合いがあったことが考えられます。あくまでもお付き合いがあった可能性ですので内容等の確信に迫るのは難しいと思いますが、入り口としては使い易い方法です。

遺産分割や遺言についての質問では、
   遺産分割の方法や遺言をどのように作成するのが良いか?

とご質問される方がいらっしゃいますが、遺産や親族の形態で大きく内容が異なります。相談に見える方のお立場で回答が異なることはやむを得ないと思うのですが、遺言書関係についてのご質問では遺留分などのご説明もさせていただいております。

遺言書の作成で公正証書にすべきかどうかの判断もございますが、遺言書には無効になる可能性がある点に注意が必要です。例えば日付が1月吉日の場合は無効になります。 公正証書に起こす場合に皆様にご案内しているのは附言です。これは遺言書作成者の思い出や作成の意図など自由に記載ができるものです。遺言作成者の意図がわからないものは相続人にも遺言内容が伝わりに辛い点で有効になるかと存じます。

セミナー以外でも随時ご相談をお受けしております。お気軽にコンパッソ税理士法人までご連絡ください。

東京練馬事務所 伴長憲

  

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