教育資金贈与、延長か?

日本経済新聞朝刊(2014年7月23日)の記事に、教育資金一括贈与、非課税期間を2~3年延長し、子育てに拡大する記事が掲載されました。先日NISA拡充方針が出されましたが、それに続く今回の教育資金一括贈与の拡充策、どうやら政府は、高齢者から子世代孫世代への金融資産の移転を促進させ、経済活性化の一助にしたいようです。

記事の要旨
高齢者に偏る金融産の子や孫への移転を促進するために、2015年末で切れるこの制度を2~3年延長し、非課税対象のお金の使い道を教育資金以外にも拡充する案も浮上しているそうです。

現行制度の概要
   【主な効果】祖父母が孫に教育資金を贈った場合、1500万円まで贈与税がかからない
   【期限】2015年末
   【非課税対象】授業料や入学金など教育資金(一部習い事も化)
   【方法】信託銀行へ専用口座を設ける
   【効果】非課税、祖父母が亡くなっても相続税はかからない

注意点
現行の制度では、贈られる者が30歳に達したとき、残額があれば、一般の贈与税の対象になりますので、注意しましょう。

期間延長のメリットを享受する
まだ方針が出されただけで、詳細が決まったわけではありませんが、政府方針である以上実現の可能性は極めて高いでしょう。実現された場合、相続税対策として有効です。また、相続税の改正により、平成27年1月1日以後相続税納付者が増えることが予想されます。今後相続税を納付する可能性のある人は、今回の改正を節税策に生かしたいですね。また資金使途が教育資金に限らず、出産費用などにも拡充された場合、制度の活用場面がより広がります。

総合的な子育て専用口座を作って教育資金を管理
子育て、教育、出産、どれも前向きないい言葉ですね。政府も非課税という形で援助すると言っているわけですので、有効に活用したいですね。総合的な子育て資金専用口座を作るのもいいかもしれません。教育資金は、将来子供がどんな進路を進むかによって違ってきます。私立か国立か、文系か理系か、高校か大学か専門学校か、奨学金を受ける場合受けない場合、子育て世帯の方は、これを機に教育資金について考えてみてもいいのではないでしょうか?

教育資金贈与の非課税制度については、ご承知の通り平成25年度税制改正で導入される際、平成25年4月1日から平成27年12月31日までの間とされていましたから、もし3年間の延長がなされると、平成30年までの措置になります。
報道によると、教育資金贈与の非課税制度の専用口座数は1年で6万7000件となっていて、当初の2年間での見込件数5万4000件をすでに上回っているとのこと。その契約額は1年間で約4500億円にも、のぼっているそうです。

金融機関に作った専用口座に教育資金を預けることを前提に、孫や子供1人につき1500万円まで贈与税が非課税になるこの制度ですが、ご相談を頂戴することが多く、相当な広がりを見せていることを、日々の現場で感じています。

地方銀行では信託銀行の代理店としての取り扱いが多いように思いますが、京都では、京都中央信用金庫が独自に教育資金贈与預金「中信 夢の贈り物」という商品を販売しています。活用される方が多い地域なんですね。

今後、教育資金だけではなく出産費用を対象とするなど、非課税になる資金使途の範囲の拡大が検討されるようです。上手な制度の活用をご提案できるように、税制調査会の動向を注視していきたいと思います。
相続のことでご相談がございましたら、コンパッソ税理士法人までお気軽にご相談下さい。

出典:日本経済新聞

渋谷事務所 森亜希子

 

この投稿へのトラックバック

トラックバックはありません。