借金も相続財産

うちは、相続税がかからなかった。
親父が相続対策で借金をしてたおかげで、相続税とは無関係。

でも本当に大丈夫なのでしょうか?
借金は必ず返さなければならないもの、どんな事があっても身を削ってでも返済していくものです。その借金返済という義務を相続人が引き継ぐ事になるのです。
その借金を明確にしておかないで遺産分割をすすめてしまうと、将来に禍根を残す事になると思います。その借金に対応する物件は相続していないのに、分割債務という借金を背負う場合等、いろんなケースが考えられます。折角、正常化するいい機会であったにもかかわらず、そのままずるずると過ぎてしまい、そのタイミングを逸してしまうと、もう如何しようもありません。
問題を子や孫に先送りするだけとなってしまうと思います。又、目にみえない借金というものもあります。

例えば、親しい、色々と世話になった方が銀行から借金をしたとしましょう。この場合、銀行はその方に保証人を要求してきます。
「保証人になんかなるものではない」と、判っていても、頼む方に強くいわれて、渋々なる場合がほとんどです。保証人になる人は決まって、人がいいです。多くの場合、家族が心配するからと、何も言わない事がほとんどです。

お金を借りる際保証人をお願いした方も、借金を返済していればいいのですが、返済できなくなると、決まって音信不通となる場合がほとんどだと思います。この場合、銀行はその保証人の相続人に支払いを求めてくるでしょう。
もしこの時点で、保証人である父親が亡くなっていれば、その相続人である子や孫等は、保証債務は引き継ぐ事になります。そしてその返済を行っても、保証人である父親の相続税の申告の際、債務控除もなければ、債務者からの返済も望めません。まさに踏んだり蹴ったりです。

中小企業の社長様は借入も多い場合があり、その保証人として奥様や後継者である長男様が連帯保証人となり、又、目に見えない借金というものも引き継ぐ可能性も多分にあると思います。
相続はその本人の一生の成績簿であるとするならば、この様な問題を解決して次世代に引き継がせて、子供達に優の印を押してもらえるようにしたいものだと思います。

横浜青葉事務所 佐々木輝久

 

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