社会問題化するブラックバイト

最近、ニュース等で「ブラックバイト」という言葉をよく耳にするようになってきました。「ブラックバイト」とは、アルバイトという立場の弱さを利用し、一般的に労働法に関する知識の乏しい学生などに対して不当な扱いで労働をさせるアルバイトのことを言います。

厚生労働省が全国の大学生や専門学校生に対して行ったアンケート調査によると、アルバイト経験のある業種は、コンビニエンスストア、学習塾、スーパーマーケット、居酒屋の順で多く、全体の約6割で労働条件をめぐるトラブルがあったと答えたようです。
これらの業種が必ずしも労働環境が悪いとは言えませんが、学校の終わった夕方以降に働けることや、自分の知識を生かしやすいことで学生に好まれる業種でもあり、企業側も積極的に募集をかけていることから、学生アルバイトと関わりの大きい業種と言えます。
厚生労働省は近く、これら学生アルバイトが多い業界団体などに法令順守や無理な人員配置を控えるよう要請する方針です。

ブラックバイトがここまで社会問題化してきた背景には、「準備や片づけの時間の賃金が支払われなかった」、「仕事のミスの罰金として、一方的に賃金から過大な天引きが行われた」など、そもそも違法行為であるケースがあることもさることながら、「当初の契約を上回るシフトを入れられた」、「退職届を出しても拒否された」など、アルバイトを職場に縛り付けるケースが増えてきたことが挙げられます。過労による健康面での被害、パワハラ・セクハラによる精神面での被害に加え、「過度なシフトにより授業に出席することができない」など本来の学生の本分である学業にも支障をきたすようになってきました。

現在は、ブラックバイトの被害を訴える学生を対象にした外部ユニオン(労働組合)もあり、使用者側に対して団体交渉を申し込むなどのほか、労働基準監督署への通報をサポートしたり、労働者の権利を学習する説明会を開いたりと、その活動は活発化しています。
 
「うちの会社は大丈夫」と思っていても、潜在的にトラブルの種を抱えている企業は多く存在しています。問題が表面化しておおきなトラブルになる前に、一度自社の人事労務コンプライアンスを見直してみてはいかがでしょうか。

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コンパッソ社会保険労務士法人 社会保険労務士 横尾健司

 

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