
最低賃金制度について
平成23年9月~11月にかけて各都道府県において、地域別最低賃金が改定されました。今回は最低賃金についてその概要とポイントをご説明致します。
<最低賃金制度とは>
最低賃金法に基づき国が賃金の最低限度を定め、使用者は、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければならないとする制度です。
<最低賃金の種類>
最低賃金には、地域別最低賃金及び特定(産業別)最低賃金の2種類があります。
地域別最低賃金とは、産業や職種にかかわりなく、その都道府県内で働くすべての労働者とその使用者に対して適用される最低賃金で、都道府県ごとに定められています。
特定(産業別)最低賃金は、地域別最低賃金よりも高い最低賃金を定めることが必要と認める特定の産業について設定されている最低賃金で、適用される産業は都道府県によって異なります。
地域別と特定(産業別)の両方の最低賃金が適用される労働者には、使用者は高い方の最低賃金額以上の賃金を支払わなければなりません。
<派遣労働者への適用>
派遣労働者には、派遣先の最低賃金が適用されます。
<最低賃金の対象となる賃金>
最低賃金の対象となる賃金は、毎月支払われる基本的な賃金です。実際に支払われる賃金から一部の賃金(割増賃金や通勤手当など)を除いたものが対象となります。
<最低賃金額以上かどうかを確認する方法>
最低賃金額以上となっているかどうかは、賃金額を時間当たりの金額に換算し、最低賃金(時間額)と比較します。
使用者が労働者に対して最低賃金額未満の賃金を支払った場合には、最低賃金額との差額を支払わなくてはなりませんし、罰則(50万円以下の罰金)が適用されることもあります。
労働者を雇い入れて賃金額を決定するときだけでなく、月々の給与計算時にも最低賃金額以上になっているかどうかチェックすることをお薦めします。
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