妊娠・出産時、育児休業中にもらえるお金などについて その1

少子化が急速に進む現在、次の世の中を担う子どもを産み、育てやすい社会的な環境をつくり、出産のため休業した女性が仕事を続けられるように社会全体として積極的に取り組み、同時に男性も育児に積極的にかかわることができるようになるための様々な制度が設けられています。今回より3回にわたりそれらの制度についてご紹介したいと思います。
初回は、健康保険からの給付についてご紹介します。

出産のため仕事を休んだとき【出産手当金】
健康保険の被保険者が出産のために仕事を休み、その期間給与を受けられないときは生活保障として、出産手当金を受けとることができます。

出産手当金がもらえる期間
出産予定日以前6週間(双子以上の場合は14週間)から出産日後8週間までの範囲内で、仕事を休んでいる日のみ支給対象になります。
出産が予定日より遅れた場合、その遅れた期間についても出産手当金が支給されます。

出産手当金の額
標準報酬日額(標準報酬月額÷30)× 2/3 ×支給日数
    ※標準報酬日額についてはこちらをご参照下さい

   (例)全期間会社を休んだ場合
        出産予定日 :10月1日
        出産日 :10月8日
        支給日数 :105日(10月1日を含む42日前~10月9日を含む56日後)
        標準報酬月額:180,000円
        標準報酬日額:6,000円(180,000円÷30日)

        支給額 :6,000円×2/3×105日=420,000円

退職などで被保険者の資格を喪失した後の出産手当金について
次の3つの要件を満たす場合のみ、退職後も引き続き出産手当金を受け取ることができます。
   (1)退職日までに、1年以上継続して被保険者であること
   (2)退職日に出勤していないこと
   (3)出産手当金のもらえる期間中に退職していること

(注)国民健康保険では、現在出産手当金の給付をしていません。

出産したとき【出産育児一時金】
健康保険及び国民健康保険の被保険者が出産したときは、出産育児一時金が支給されます。被扶養者が出産したときも同じ給付を受けることができます(家族出産育児一時金)。

出産育児一時金(家族出産育児一時金)の額
被保険者(またはその被扶養者)が出産したときの出産育児一時金(家族出産育児一時金)の金額は、一児につき42万円(産科医療保障制度に加入していない医療機関などでの出産や、在胎週数22週未満の分娩の場合は39万円)支給されます。

出産育児一時金(家族出産育児一時金)の受取り方法
医療機関などの窓口において出産費用を支払う経済的負担を減らすため、被保険者が医療機関などとの間で代理契約を結ぶことにより、医療機関などが被保険者に代わって一時金の支給申請および受取りを健康保険の保険者(協会けんぽなど)と直接行います。

一時金が直接医療機関などに支払われることを希望しない場合は、出産費用を医療機関へ全額支払った後、被保険者が保険者に請求して給付を受けることもできます。
実際かかった出産の費用が一時金の額を超えるときは、越えた金額だけを医療機関などの窓口で支払いすればよく、逆に一時金の額を下回る時は保険者に申請することにより差額が支給されます。

退職などで資格喪失した後の出産育児一時金について
次の2つの要件を満たす場合のみ、退職後の出産(被扶養者の出産については対象となりません)であっても出産育児一時金を受け取ることができます。
   (1)退職日までに、1年以上継続して被保険者であること
   (2)資格喪失後6ヶ月以内の出産であること

以上が健康保険からの給付となります。次回は、雇用保険からの給付についてご紹介します。

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コンパッソ社会保険労務士法人 社会保険労務士 重森光代

 

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