パートタイマーにも健康診断を受診させる必要があるの? ~健康診断の実施対象者~

職場における労働者の健康を保持するため、会社は労働者に対して健康診断を受けさせる義務があるということは広く知られているところです。実は、ひと言に健康診断といっても、法律(労働安全衛生法)では1.一般健康診断、2.特殊健康診断、3.臨時健康診断と3種類あります。さらに1.一般健康診断の中にも、雇入時の健康診断、定期健康診断、海外派遣者の健康診断など、数種類あります。
今回はその中でも比較的お問い合わせの多い「定期健康診断」についてご説明致します。

定期健康診断の実施
会社は、常時使用する労働者に対して、1年以内ごとに1回、定期に、医師による健康診断を行わなければなりません。これを定期健康診断と言い、検査項目も定められています(労働安全衛生規則第44条)。
定期健康診断の実施は、法律により会社(事業者)に課せられている義務ですので、健康診断にかかる費用は会社が負担することになっています。ただし、必ずしも勤務時間内に行う必要はありませんので、休日に実施することも可能です。なお、一般的には平日の勤務時間を利用して実施するケースが多いですが、この場合、健康診断を受けている時間の給与についても支払うことが望ましいでしょう。

定期健康診断の対象者
では、実際に健康診断を実施するにあたり、対象者はどのように決められるのでしょうか。条文では、常時使用する労働者に対して・・という表現になっています。ここでよくお問い合わせ頂くのは、「常時使用する」とは一体どの程度なのか、ということです。正社員であれば疑問の余地はありませんが、例えば契約社員のように契約期間が決まっている方もいますし、また、契約期間はなくても1日4時間勤務といったパートタイマーもいます。このような労働者であっても「常時使用する」と言えるのでしょうか。
これについては、行政通達により以下のような基準が設けられています。

事業主が一般健康診断を行うべき「常時使用する短時間労働者」とは、次の1.及び2.のいずれの要件をも満たす者であること。
    1.期間の定めのない労働契約により使用される者(期間の定めのある労働契約により使用される者であって、当該契約の更新により1年以上使用
       されることが予定されている者及び当該労働契約の更新により、1年以上引き続き使用されている者を含む。)であること。
    2.その者の1週間の労働時間数が当該事業場において同種の業務に従事する通常の労働者の一週間の所定労働時間数の4分の3以上であること。

簡単に言い換えますと、
    1.1年以上継続して勤めている人(1年以上継続勤務することが予定されている人も含む)であって、
    2.正社員の労働時間に比べて4分の3以上勤務している人
この2点を満たしている場合は定期健康診断の対象者となります。

このように、契約社員やパートタイマーといった名称にかかわらず、勤続年数と労働時間によって決まりますので、定期健康診断を実施する際には事前に対象者をご確認下さい。
なお、同通達では、上記の1.の要件に該当し、正社員の労働時間に比べて概ね2分の1以上勤務している人に対しても、一般健康診断を実施することが望ましい(義務ではない)とされていますので、合わせて覚えておくとよろしいでしょう。

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コンパッソ社会保険労務士法人 社会保険労務士 横尾健司

 

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