アルバイトは解雇しやすいか?

2015年春、卒業した大学生の就職率は96.7%で、過去最高だったリーマンショック前2008年の96.9%に次ぐ高水準となりました。企業が内定を出した学生に就職活動をいますぐ終わるよう強要する「オワハラ」と呼ばれる行為が問題となるほど、売り手市場となっています。

このような状況の中、
とりあえず人手が足りないから、アルバイトで人を雇おう
どんな人でもいい。仕事が出来なければアルバイトだから、クビにしてしまえばいい。
そんな考えの経営者もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、実はこの考えは大変危険です。仕事が出来ないから、という理由でアルバイト・パートを解雇してしまうと、「解雇権の濫用」として解雇は無効とされる可能性があるのです。

労働者は労働契約法16条によって不当な解雇から保護されています。そして、この「労働者」には正社員だけではなくアルバイトやパートも含まれています。そもそも、法律にはアルバイト・パートといった言葉はありません。一般的に労働期間の定めがあるか、フルタイムで働いていない労働者のことをアルバイト・パートと呼んでいるのです。

労働契約法16条
解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。

客観的に合理的な理由を欠き」とは、就業規則に定める解雇事由に該当するかによって判断されます。
「社会通念上相当であると認められない」とは、労働者の能力を考慮し配置換えなどを行ったか十分な教育指導がされているか労働者の行為が、解雇事由として妥当かなどといったことを指します。

仕事が出来ないという理由で解雇しても、解雇権の濫用と見なされないためには、アルバイトであっても十分な教育指導を行い、その人の能力を十分に考慮した仕事の振り分けなどを検討しなければならないのです。もし、解雇が無効とされた場合には、復職させるか金銭の支払いによる和解といった方法での解決をせざる得なくなりますので、お気を付けください。

出典:中経出版「小さい会社の社長がやってはいけない67のルール」遠山 秀幸著
    厚生労働省HP

川崎事務所 長谷川三千代

 

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