ご存知ですか?「無期転換ルール」

有期労働契約には契約期間の制限があります。
一定の事業の完了に必要な期間を定めるものを除き、
    (1)高度な専門知識をもつ者で厚生労働大臣が定める基準に該当する者
    (2)満60歳以上の者は5年、それ以外の者は3年
が上限となっています(労基法第14条)。
労働契約期間の満了が近づくと安易に繰り返し契約の更新を行ってはいませんでしょうか? 平成25年4月1日に施行された労働契約法第18条(有期労働契約の期間の定めのない労働契約への転換)(以下「無期転換ルール」と呼びます。)を知らないと大変なことになります!

無期転換ルール」とは、同一の使用者との間で締結された有期労働契約が通算で5年を超えて反復更新された場合は、労働者の申込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)への転換を使用者が承諾したものとみなされるという、労使合意を大前提とした労働契約法の中では異色なルールです。

具体的には、5年のカウントは施行日(H25.4.1)以後に開始する有期労働契約が対象となり、施行日前にすでに開始されている有期労働契約はカウントに含めません。

5年の考え方ですが、単に5年間を経過してからではなく、通算して5年を超えることとなる契約を締結した場合、その契約の始期から満了までの間に労働者に無期転換の申込の権利が発生します。例えば、3年を単位として更新している場合、平成25年4月1日に契約締結したとします。平成28年4月1日に再度3年の更新をした場合は、最短で平成28年4月1日から労働者に無期転換の申込の権利が発生し、申込があった場合は平成31年4月1日から無期労働契約となるのです。

有期労働契約期間によりますが、3年更新をしている事業所は早めの対応が必要となるでしょう。考えられる対応方法は主に3つ、以下の通りです。
1.限定正社員の受け皿をつくること
限定正社員とは、一般的に勤務地、職種、労働時間に変更がない契約を締結する社員です。

2.5年超の全員を単純に無期雇用に移行させること
サービス業等、サービス量に大きな変動がなく、また、人員の増減が少ない場合は、パートのまま無期雇用に移行し、労働者にも雇い止めを気にせず働いてもらう方法です。

3.通算の雇用期間を5年以内に抑え、転換の発生を防ぐ
メーカー等に多い方法で、季節や様々な要因で大きく変動する需要に対応するための、本来の期間工としての役割を担ってもらいます。ただし、期間満了で雇い止めする場合は、労働契約法第19条に抵触し解雇権濫用とならないよう注意が必要です。

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コンパッソ社会保険労務士法人 社会保険労務士 増田幸太

  

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