統計学を用いた広告宣伝により売上高UPを!

会社の利益は、シンプルに表現すると、「売上高-仕入高-その他の経費」となります。
進むべき方向性は明確でありながら、「売上高」・「仕入高」・「その他の経費」のいずれについても、さまざまな内部・外部環境に左右され、数字というものさしだけではなかなか組み立てられない、というのが実情かと思います。その中でも「売上高」は特に、外部環境により変動する要素が多く、どのような戦略を立てたらどのくらいの利益が産み出されるのか…ということが見えづらいように感じます。
今回は、「売上高」をUPさせるための「広告宣伝」における「統計学」の活用について、下記の著書から学んだことをご紹介いたします。

広告宣伝を効果的に行うためのアンケート
1.統計の因果関係は?
商品を購入した顧客と、購入していない顧客に対するアンケート
  「過去2ヶ月の間に弊社のセール広告を見たことがありますか?」
     見た…30%、たぶん見た…35%、わからない…25%、見ていない…10%

○POINT
商品を購入した顧客の方が購入していない顧客よりも、セール広告を見た人の比率は高いと考えられますが、実際は、「広告を見て→商品を購入した」のか、「商品を購入したから→その後の広告を認知している」のか、正確にわからない部分がありそうです。
「見た人」グループ、「たぶん見た人」グループ等の統計をとった後で、グループごとにその後の購買活動を分析することができれば、因果関係がはっきりしそうです。

2.どのような要素に対して統計をとるか?
商品をどう思っているかについてのアンケート
  「あなたの弊社のA商品に対する好感度をお教え下さい。」

○POINT
好感度が高い、ということは、購買意欲に対してはプラスに作用することは明らかですが、売上につながるのか?という明確な問いに対してはまだ少し弱い部分がありそうです。明確に「利益」につながると考えられる要素(「どのような点を便利と思いますか?」、「どのような機能性を求めますか?」等)を織り込むと、もっと効果的な統計データがとれるかもしれません。

統計学を用いた広告宣伝の活用事例
1.ダイレクトメールの活用事例
既存の顧客に対して一律にDMを送付するという広告宣伝方法は、とてもオーソドックスなものと考えられます。しかし、その効果を検証することは容易ではありません。
仮にDMを送付した後1ヶ月の売上高を、DM送付前1ヶ月の売上高と比べてみた時に、5%増加していたとします。このように売上が増えたということは、DMの効果が表れたのでは?という推測が働きますが、その他の要素が影響している可能性も否定できません。そのような可能性を排除するためには、既存の顧客の中からランダムにDMを送り、DMを送った顧客グループと、送らなかった顧客グループに分けてその後の購買金額を調べることにより、DM以外の要素を排除して、DMの送付効果を分析することができます。

2.インターネットサイトの活用事例
デザインや機能につき、AパターンとBパターンの両方を試して比較する手法です。
インターネットのサイトで考えますと、ユーザーのアクセスに対して、ランダムにAパターンとBパターンのサイトを開いて、一定期間に収集されたアクセスログをもとにAパターンとBパターンについて、「バナークリック率」や「商品の売上」、「有料会員への入会率」といった利益に直結する数字を比較検討することにより、分析を行います。
この方法によれば、検討している「デザイン」や「機能」以外の要素をランダムな状態で分析することができますので、「デザイン」・「機能」と、「バナークリック率」・「商品の売上」・「有料会員への入会率」の因果関係がはっきりすることになります。

3.奇抜大胆なアイデアの活用事例
正しいかどうかわからないようなイチかバチかのことであっても、統計学を用いることで小さなコストとリスクで大胆な広告宣伝をすることも可能です。
実在のアメリカの企業において、「ミシンを2台買ったら1割引というキャンペーン」が行われました。一家に1台で足りるものを2つセットで売ったところで売上が伸びるとは想像がつきにくいですが、「ほしいミシンが1割引で買えるのであれば」と隣人同志の共同購入により売上を伸ばすことが可能となった事例です。

「広告宣伝」が利益を増やす唯一の方法というわけではありませんが、コスト削減はもうこれ以上できない、という経営者の皆様も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。原動力である「売上高」を伸ばすための一つの方法として、ご検討されてはいかがでしょうか?
なお、引用と私見が混在している部分もありますので、オリジナルは、下記著書をご覧ください

出典:ダイヤモンド社「統計学が最強の学問である」西内 啓著

渋谷事務所 川上大輔

 

この投稿へのトラックバック

トラックバックはありません。