中年層の人材活用

我が国の有効求人倍率は1.52(2017年9月)倍となりバブル期の1.47倍を超え、過去最高といわれている。しかし、その実態はあいかわらず非正規雇用が増加しており、正社員ベースでは1.02(2017年9月)倍と決して高水準ではないが、どこの企業でも人材を集めるのに苦労している状況であ
る。
そのような中、中年層や高年層への労働需要が高まりを見せている。とくに40代50代は、ポータブルスキル(対人力・対課題力・業務遂行力・対自分力・モチべート力等、経験で培われる能力)が高く、新卒等の人材を補うに十分な能力を有している。また、終身雇用が崩壊した状況で、中年層の転職は日常化しつつあり、またいつでも転職できる能力を構築した人材が多く存在する。(下図参照)
今までの企業人のあり方は、新卒採用により人間的スタンスを養成し企業独自のテクニカルスキル(営業職であれば商品知識など)を学ばせることで対応してきた。しかし、テクニカルスキルは他の業種業態にそのまま反映されるものではなく、様々なテクニカルスキルがWEB上で明らかにされている。さらには高度成長期をけん引してきた世代が引退し、ポータブルスキルを持つ人員世代が空洞化しているのも一因である。
厚生労働省では、一般社団法人人材サービス産業協議会を通じ、キャリアチェンジを推進している。具体的に、自身のポータブルスキルを見極めどう生かすかを判断するための研修を実施している。
人材不足を嘆く企業が多いが、視点を変えればまだまだ有用な人材は多く存在する。古い考えにとらわれず、多方面から自社の経営を分析し、人材確保に努めていく必要があろう。

川崎事務所 依知川 功一

 

評価ありがとうございます。今後の参考にさせていただきます。
この記事について評価にご協力ください
  •  参考になった 
  •  わかりにくかった 
  •  全く参考にならなかった 
  •  探していた記事と違った 

関連記事

■精神疾患による労災あれこれ

■有期労働契約の無期転換ルールとは

■通勤途中での自転車事故

■面倒な経理を効率化するためのポイント8つ

■社会保険に加入しなくても良い役員の判断基準