ビジネス環境 世界ランキング 日本は第〇位!

世界銀行が2018年10月31日に、毎年恒例のDoing Business Reportを発表しました。

Doing Business Reportとは、世界190の国と地域を対象に、ビジネス活動における制度的環境を比較評価したものであり、「ビジネスのしやすさ」をランキング化した「ビジネス環境 世界ランキング」とも言われます。

「ビジネスのしやすさ」の評価は、下記10分野で「手続きにかかる回数や日数、コストや難解さ等」で採点され、1位を100とした場合の差から各国をポイント化していく方法により行われます。

 

<評価項目10分野>

・事業設立の容易性           ・少数株主保護

・建設許可取得の容易性         ・納税環境

・電力事情               ・貿易環境

・不動産登記の容易性          ・契約執行状況

・資金調達環境             ・破綻処理

 

それでは、日本はいったい何位なのか、ランキングを見てみましょう!

 

2019年度版ランキング(2018.10/31発表)

※( )内は前年度版順位、↑は5ランク以上アップした先、太字はG7

1位 ニュージーランド (1)         21位 アイスランド(23)

2位 シンガポール (2)           22位 カナダ (18)

3位 デンマーク (3)            23位 アイルランド(17)

4位 香港 (5)               24位 ドイツ (20)

5位 韓国 (4)               25位 アゼルバイジャン(57)↑

6位 ジョージア(グルジア)(9)       26位 オーストリア(22)

7位 ノルウェー(8)            27位 タイ (26)

8位 アメリカ (6)             28位 カザフスタン(36)↑

9位 イギリス (7)             29位 ルワンダ(41)↑

10位 マケドニア(11)           30位 スペイン(28)

11位 アラブ首長国連邦(21)↑       31位 ロシア(35)

12位 スウェーデン(10)          32位 フランス (31)

13位 台湾 (15)               33位 ポーランド(27)

14位 リトアニア(16)           34位 ポルトガル(29)

15位 マレーシア (24)↑           35位 チェコ(30)

16位 エストニア(12)           36位 オランダ(32)

17位 フィンランド(13)          37位 ベラルーシ(38)

18位 オーストラリア(14)         38位 スイス(33)

19位 ラトビア(19)          39位 日本 (34)

20位 モーリシャス(25)          40位 スロベニア(37)

 

46位 中国 (78)↑

51位 イタリア(46)

54位 メキシコ(49)

69位 ベトナム (68)

77位 インド (100)↑

 

日本は前年から5つ順位を落として、総合39位!!

皆様はこの順位を見て、どう感じましたでしょうか?ちなみに評価項目10分野の内訳は下記のようになっております。

※( )内は前年度版順位

 

・事業設立の容易性   93位 (106)  ・少数株主保護  64位 (62)

・建設許可取得の容易性 44位 (50)   ・納税環境    97位 (68)

・電力事情       22位 (17)   ・貿易環境    56位 (51)

・不動産登記の容易性  48位 (52)   ・契約執行状況  52位 (51)

・資金調達環境     85位 (77)   ・破綻処理     1位 (1)

 

いかがでしょうか。なんと言っても注目すべきは破綻処理が堂々の世界1位の評価を受けています。電力の調達環境も上位につけていると言えるでしょう。しかしその一方で、残り8項目は大きく出遅れています。

これは、決して日本のビジネス環境が悪化した訳ではないのですが、他の国の改革により環境整備が進み、相対的に日本が下がっていると言えます。この一年間に128の国と地域で314件のビジネス改革が実施されており、これは一年間で行われたビジネス改革の件数の過去最高値となっています。

他の国が改善していく中で、それに負けない改革を進めないと、相対的に環境が悪くなり、世界規模での競争力が失われていきます。日本はここ数年コンスタントに順位を落としており、まさにその状況にあると言えるでしょう。

 

日本の総合ランキング推移

2013版24位 → 2014版27位 → 2015版29位 → 2016版32位 →2017版34位 → 2018版34位 → 2019版39位

2013年6月に安倍政権より発表された「日本再興戦略-JAPAN is BACK-」では、2020年までに先進国中3位を目標としていますが、「達成は厳しそうだ」というのが多くのメディアの評価となっています。

(2019年度版ランキングで太字にしたG7だけでも6位です)

現状ではなかなか厳しい目標設定ですが、日本政府はこのランキングに注目しており、国家全体での改革が進められることが期待されます。

世界銀行が発表する、このDoing Business Reportは、「全ての人々に平等にビジネスの機会が訪れること」を期待しています。

ビジネスに参加しやすい整備作りは、資金力のない人間のチャンスを生み出します。能力があり資金力の乏しい人間にも、ビジネスチャンスが生まれることによって、新しいビジネスが生まれる可能性が増えます。また、このことは、所得格差の是正にも繋がっていると、最近の調査・研究によりわかってきています。

このような取組みが、世界経済に良い影響を与え、社会が発展していくことを望みます。

また、海外進出をお考えの方には、特に参考になると思いますので、是非、進出予定国のランキングの内訳を、調査してみてください。

 

横浜青葉事務所 菊池 潤


関連記事

■飲食店 売上・利益率UPのための分析術

■Report_Europe視察

■「農業経営基盤強化準備金制度」が延長されます

■ビールが安くなる!? その1 定義変更

■野菜を先に食べると昼食後に眠くならない!?