「高くても売れる」を考える 本章

 この度の東日本大震災からの1日も早い復興を心よりお祈り申しあげるとともに、コンパッソグループも全力でご支援致します。

前回の続きです。
いよいよ本題です。

デフレ下でも高くても売れる秘訣は何なのか?
著書『なぜ「高くても売れる」のか』で、高井尚之氏は5つにまとめることができると述べています。

1.「価格」と「需要」は自ら作る
平田牧場も吉田カバンも、商品価格は自分たちで決めるか、流通と話し合って決めています。
両社とも、生産者や職人さんの仕事を重視し、安心して高品質な製品を作り出せるよう価格を決定しています。
その一方、「牛肉より高い豚肉」や「日本の熟練職人が作るカバン」といった話題を打ち出したり、自社のこだわりをPRしたりと、お客様の関心を高める努力も行っております。

2.目の届く範囲で「売り場」を持つ
両社とも自社で運営する直営店舗を持っています。
目の届く範囲で売り場を持つメリットとして、
  ・陳列や接客等、ブランドを高める店づくりができる
  ・お客様の声が直接入る
などがあげられます。
だだし、急激な出店で接客レベル等を落としてしまうと、ブランドイメージも落としかねないので、「目の届く範囲で売り場を持つ」ことが大切になります。

3.「高付加価値」よりも「魅力づくり」
高品質・高付加価値は重要なキーワードですが、今やどの企業も考えています。
高品質・高付加価値に加え、お客様が興味を持つ「魅力」をどう作っていくかがポイントになります。
平田牧場では、豚骨からコラーゲンを抽出してパウダーにする商品を開発し、機能性食品としての魅力づくりをしています。
吉田カバンでは、ビームスとコラボレーションでオリジナル商品を開発することで、話題性とオリジナルという魅力づくりをしています。

4.「狩猟型」よりも「農耕型」
大々的に宣伝し、一気に作り上げたブランドは、飽きられるのも早いと言われています。このような「狩猟型」ではなく、じわじわと浸透させる「農耕型」の方が、時間はかかりますが定着すれば強靭になります。
平田牧場は、直営店や生活クラブ生協での販売を通じ、ブランドを着実に高めています。
吉田カバンは、大量生産品では味わえない、職人が手掛ける温かみを売りとしています。また修理を受けることで、フェイストゥフェイスのお付き合いを通じ、着実な固定ファンを増やしています。
このように、じっくりと確実なファンを作っていく手法は、王道です。

5.「社会との共生」で深みを増す
社会との共生は、現代の企業活動には不可欠になってきています。特に「環境」「安心安全」の視点は大事です。
平田牧場では、飼育している豚の排泄物を、堆肥にして地元農家の田畑の土壌に使用したり、組み換え遺伝子でない国産飼料で飼育したりと、環境や安心安全というメッセージを発信しています。

いかがでしょうか?
1~4については、うなずける部分も多いのではないでしょうか?
簡単ではないですが、ブランド戦略を描き、1つ1つしっかりと、着実に実行することが、遠回りのようで1番の近道なのだと改めて感じます。

出典:『なぜ「高くても売れる」のか』高井尚之 著
    平田牧場
    吉田カバン

渋谷事務所 三上吉昭

 

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