養生訓

機会あるごとに通う古本屋さんが江東区と山武市にあります。通い続ける理由は、50円で文庫本を手に入れることができるからです。雑誌・単行本なら100円。気になるものを購入し、お気に入り部分を切り取って活用しています。      
今回はその中で、「養生訓」をご紹介したいと思います。

まずは原文の一部をご紹介します。
養生の術は先心気を養うべし。心を和にし、気を平らかにし、いかりと欲とをおさへ、うれひ、思ひ、をすくなくし、心をくるしめず、気をそこなはず。是心気を養う要道なり。
又、臥すことをこのむべからず。久しく眠り臥せば、気滞りてめぐらず。飲食いまだ消化せざるに、早く臥しねぶれば、食気ふさがりて甚元気をそこなう。いましむべし。
酒は微酔にのみ、半酣をかぎりとすべし。食は半飽に食いて、十分にみつべからず。酒食ともに限を定めて、節にこゆべからず。
又、わかき時より色慾をつゝしみ、精気を多くつひやせば、下部の気はよはくなり、元気の根本たへて必命短し。もし飲食色慾の慎みなくば、日々補薬を服し、朝夕食補をなすとも、益なかるべし。
又、風寒暑湿の外邪をおそれふさぎ、起居動静を節にし、つつしみ、食後には歩行して身を動かし、時々導引して腰腹をなでさすり、手足をうごかし、労働して血気をめぐらし、飲食を消化せしむべし。
一所に久しく安座すべからず。是皆、養生の要なり。養生の道は、病なき時つゝしむにあり。病発りて後、薬を用ひ、鍼灸を以病をせむるは養生の末なり。本をつとむべし。

   養生訓 巻第一 総論上9より

江戸時代のロングセラーと云われる「養生訓」。
心身を穏やかに保ち、人生の後半戦を年を重ね益々楽しんでいった、まさに貝原益軒その人の“生き方語録”なのではと感じます。
私自身の解釈ですが、心を穏やかにし、怒りと欲とを抑制し、憂い心配事を少なくするためにも、まず、身体が健やかでなくてはならないと思います。そのためには、
  1.寝る前の食事、多眠はよくない。早起きし、その日の行動に備える
  2.酒は微酒(ほろ酔い)までが良く、宴たけなわ・・・は考えもの
  3.食事は腹八分目が良く、年齢とともに順次減らす
  4.風・寒・暑・湿の環境から身を守り、身体を冷やすことは厳禁。フロにゆっくり入る
  5.身体全体を撫で、あるいは摩擦して血液の循環を促す
  6.何事にも興味を示し、出歩いて手足をよく動かす

を毎日続けることが肝要なのでしょうが、私は寛容に行っています。

養生の道は、病にかからない時に慎み守ることであり、発病前にきちんと予防をすること。 それは、心身のみならず 『事業』『仕事』についても指摘されているような気がします。
人それぞれに読み込み、解釈し、行動していただければ幸いです。

出典:講談社学術文庫「養生訓」 貝原 益軒著

千葉旭事務所 所長 木村勇雄

 

この投稿へのトラックバック

トラックバックはありません。