老後貧困の恐怖

このところ、老後貧困に関する話題をよく見かけます。数年ほど前、新幹線で焼身自殺した男性も、動機は「年金が少なく生活が苦しい」為であったと言われています。

老後貧困の原因は何でしょうか。
  ・思わぬ病気になり、高額な治療費がかかってしまった。
  ・親の介護をしている(老老介護)。
など、同情を禁じ得ないものから、
  ・定年後の起業、二世帯住宅の建設などで借入れをしたが、返済しきれなくなった。
  ・子供がなかなか一定の仕事につけず、面倒を見ている。
という、途中でなんとか対応できたかもしれないもの。
  ・定年後収入が減ったにもかかわらず、現役時代と同じ贅沢をしていた。
  ・相続などで大金を手にし、気が大きくなって散在してしまい資金が底をついた。
などという例もあるそうです。実際には、いくつかのアクシデントが重なって、生活が苦しくなるパターンが多いようです。

医療技術の進歩などにより寿命が延び、今の平均寿命は男性80歳女性87歳です。老後、いくらあれば生活していけるのでしょうか。

夫婦で暮らす場合、最低日常生活費は22万円、ゆとりある生活の為には34.5万円と言われています。
老後資金の試算は人それぞれですが、60歳退職後5年は働いて、65歳以後最低限の生活を20年と考えても、5,280万円必要です。ここから年金や退職金などを差し引くと、65歳時点で必要な貯金額が算出されます。
余裕を持って100歳まで暮らせるよう準備しておきたいという方もいらっしゃると思います。自分がいつ死ぬのか事前に分かれば、計算上は悩まないのですが、こればかりは仕方ありません。

では、どうすれば老後貧困を回避できるのでしょうか。
まずは現役のうちに老後いくら必要で、いくら足りないかを試算してみることです。
一歩進んで、ライフイベントを組み込んだ資金繰り表を作成してみると、資金繰りの厳しい時期が明らかとなり、イベント時期をずらしたり内容を変更したりと対処できます。特に大きなローンを組む時には参考になります。

収入が年金だけになったとき年間の赤字額を減らせるよう、生活を見直すことも大切です。貯金の減額スピードを緩やかにできればその分安心して長生きできます。また、何かアクシデントが起きた時には事態を冷静に判断し、早く対処することです。考え方を変えるだけで救われる時もあるでしょう。

一人で抱え込まず他の人や公的機関などに相談して助かることもあります。男性は退職後地域社会との関わりが希薄になりがちで、女性よりも老後破産が多いのは、その辺りに原因があるかもしれません。

未来に何が起こるかわからないので、不安要素は尽きません。これを機に老後の事、少し考えてみませんか。

横浜青葉事務所 山崎智津子

 


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