消費税を考える

2012年6月26日、衆議院本会議にて、「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律案」通称「消費税増案」が可決された。参議院でも可決されれば、2014年4月から増税されることになる。
かねてより消費税増税は噂されてきたが、いよいよといった感じだ。
増税の良し悪しの議論は他に譲り、今回は消費税の歴史を振り返りながら、消費税増税について考えてみたいと思う。

そもそも消費税が日本に初めて導入されたのが1989年4月。竹下登政権時代のことだ。今から23年前になる。
しかし実は、消費税導入のさらに10年前に、消費税導入構想が産声をあげていた。
1979年10月、大平正芳政権は「一般消費税」という名目で導入を進めようとしたが、全国で大反対の声が起き、撤回をよぎなくされる。
この時の衆議院選で、自民党は大敗している。

2回目の挑戦は1987年2月。中曽根康弘政権が「売上税(5%)」を打ち立てた。しかしこれも、公約違反との批判を浴び、撤回をよぎなくされる。

そして3回目の挑戦。1988年7月竹下登政権が、与野党の激しい攻防の末「消費税導入」にこぎ着けた。
この時の税率は3%だが、大蔵省(現財務省)は5%を主張した。しかし竹下政権は、小さく産んで大きく育てることを先決とし、税率3%でまず制度を作ることにした。
こうして紆余曲折を経て導入された消費税は、1997年4月に5%に増税され、今日に至る。

今また消費税が増税されようとしている。
国や地方自治体の財政再建は重要なテーマだ。避けて通ることは難しいだろう。
国債や地方債の発行に頼る財政維持も限界に来ている今、増税という選択肢は無視できない。
一方増税によって、私たちの暮らしがどう変わるのか?
決して楽になることはないだろう。また、かえって税収が減ると言う専門家もいる。

増税か増税回避か。
税金がどう変わっていくか、大事なところだ。だがそれ以上に、「日本をどういう国にして、そのために税金をどう使っていくか?」。
この視点が大事に思えてならない。政治家はもちろんのこと、国民一人一人が真剣に考える時に来ているのではないだろうか?

代表社員 税理士 内川清雄

 

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