
数学を学びましょう
どうしてビジネスに数学が必要なのでしょうか?
数理物理学者の西成活裕氏によると、数学的に考える人は思考をいろいろな方向に持っていける、例えば血液が流れる血管の写真を見て「川の流れに似ています」と答える人が数学的な頭の持ち主との事です。
血液の流れという枠から外れて、それと似たような動きを見せる川の流れに行き着く、ここで働いているのは思考をジャンプさせる力(アナロジー、類推力)で、根底にあるのは遊び心。物事を少し崩して考えて、思考を違う場所に飛ばすイメージです。
このスキルは西成氏の提唱する「思考体力」の要素の一つで、ビジネスシーンのトラブル等を解決する時にこの思考体力が必ず要求される様です。そして思考体力は数学の問題を解く事で鍛えられるとの事です。
ビジネスパーソンに必要な「思考体力」のスキル
ではここで、「思考体力」を高める問題をご紹介します。
<思考体力を高める問題>
問題
旅人が左右に分岐した道の真ん中にたどり着きました。
一方は村人が必ず嘘を言う「嘘つき村」に通じていて、もう一方は村人が必ず本当のことを言う「正直村」に通じています。
旅人は正直村に行きたいが、どちらが正直村に通じているかが分かりません。そこに1人の村人がやってきました。彼に1つだけ質問していいとします。旅人は村人にどう尋ねれば、正直村へ行けるでしょうか?
解答
「あなたは左と右のどちらの道から来ましたか?」
パターンを列挙すると
1.その村人が嘘つき村から来た人で左と言う → 左は嘘である正直村
2.その村人が嘘つき村から来た人で右と言う → 右は嘘である正直村
3.その村人が正直村から来た人で左と言う → 左は正直村
4.その村人が正直村から来た人で右と言う → 右は正直村
の4パターンが挙がります。つまり村人が答えた道が正直村への道です。村人がどちらの村から来たのか?は関係ありません。
上記のような思考体力を高める問題を日々取り組んでみてはいかがでしょうか?、
出典:日経ビジネスアソシエ「今なぜ、数学なのか(西成活裕)」