介護報酬改定の流れと経営対策  パート1・改定の歴史

今回から介護報酬の改定の歴史、次回平成30年の改正の内容予告、経営上の対策について3回に渡りお送りします。
まず初回は介護保険制度の改正介護報酬の改定の変遷を振り返ってみましょう。

≪平成12年≫(2000年) 
4月に国民の保健医療の向上及び福祉の増進を図ることを目的として介護保険法が施行される。
6年ごとの介護保険制度の見直し3年ごとの介護報酬の改定が定められている。

≪平成15年度≫(2003年) 
介護報酬改定 介護事業者の経営実態を踏まえ施設サービス報酬の効率化・適正化を図り、
介護保険料の上昇幅を抑制する改定となった。

≪平成17年度≫(2005年) 
1年前倒しで介護保険法を一部改正(10月)。在宅と施設利用者の負担の公正化を図る
ため施設給付を見直し、施設サービス報酬を改定して居住費・食費を自己負担とした。

≪平成18年度≫(2006年) 
介護保険法改正 予防給付・地域包括支援センターの創設
小規模多機能型居宅介護等地域密着型サービス開始 介護サービス情報の公表制度の創設。
介護報酬改定は中重度者向け在宅サービス報酬の増額、軽度者向けサービス報酬減額となった。

≪平成21年度≫(2009年) 
介護保険法改正 介護従事者の雇用安定・人材確保・処遇改善を目的とした介護職員処遇改善
交付金が創設された。介護報酬改定は増額改定となった。

≪平成24年度≫(2012年) 
介護保険法改正 定期巡回訪問看護と訪問看護複合型が加わる。介護報酬改定は実質減額となった。

≪平成26年度≫(2014年) 
消費税率引き上げに対応する増額改定。

≪平成27年度≫(2015年) 
1.4月、介護保険法改正 特別養護老人ホームの入所対象者は要介護1以上から3以上に改正。
介護報酬改定は減額改定となった。
2.8月、一定以上の所得がある場合は利用料負担が2割となった。補足給付が見直され資産要件
が課された。「介護予防・日常生活支援総合事業」が施行され、要支援者は総合サービスに段階的
に移行し平成29年3月までの完全施行が義務付けられた。

≪平成28年度≫(2016年) 
10月「軽度者支援のあり方」の議論がスタート。

≪平成29年度≫(2017年) 
1.1年前倒しで介護職員処遇改善加算改定+1.14% 
2.4月「介護予防・日常生活支援総合事業」は、3年間の猶予措置が終了し完全移行された。

介護保険が始まった平成12年から現在までプラス改定の時もありましたが、中重度者対応、
認知症高齢者対応、職員処遇対応を目的とした加算によるものが多く、全体的にはマイナス改定
となっています。

≪平成30年度≫(2018年)
介護報酬の改定・診療報酬改定・介護保険制度の改正のトリプル改定のため厳しいことが予想
されます。次の回は平成30年度の報酬改定の内容を確認してみたいと思います。

<予定>
平成30年4月 介護医療院の創設、地域密着通所を市町村が総量規制
平成30年8月 現役並みに所得のある利用者の利用料の3割負担導入 

横浜青葉事務所 高橋 紫