
つらい季節はすぎましたが・・・花粉症のおはなし
昨年暮れ頃から今春の花粉は昨年の3~7倍になると言われておりましたが、予想以上にひどかったと思われた方も多いのではないでしょうか? 実際、2月の後半から3月にかけて花粉症の患者が大挙して眼科、耳鼻科、内科に押し寄せていたという情報を、関与先のお医者さまから伺いました。
今や日本人の5~6人に1人が花粉症と言われており、花粉症対策も巷にあふれておりますが、その中で気になった治療法が「舌下免疫治療法」です。耳にされたことがある方もいらっしゃると思いますが、今回は「舌下免疫治療法」をご紹介します。
<免疫治療法って?>
花粉症は、患者の免疫が花粉というアレルギー物質(アレルゲン)に反応して起こるのですが、アレルギーを引き起こすアレルゲンを徐々に体内に入れることで体を慣らし、くしゃみなどの症状を引き起こす免疫が働かなくなるようにするのが、いわゆる免疫療法といわれるものです。
<舌下免疫治療法とは?>
注射による同様の治療は以前からあったのですが、注射の場合、頻繁に医師のもとに治療に通わなければなりません。この舌下免疫療法は、アレルゲンの入ったエキスをパンに含ませ、朝食前に舌の上に2分間のせるという方法なので、通院が2週間に1回ですみますし、苦痛も少なくすみます。
<治療開始時期は?>
花粉が飛散している時期だとすでに免疫が反応してしまっていて治療を始められないため、これから始めるなら6月くらいからが良いようです。
<デメリットは?>
1.治療期間が約2年に及ぶ
2.完治の割合が約80%
3.症状がない期間も毎日続けることが案外難しい
などまだまだ課題は多いようです。また、この舌下免疫療法の知識や経験が豊富な医師が少ない現状があり、まだ気軽に治療をうけられるようになるには時間がかかりそうです。
花粉症は原因がわかっていても、今まで大丈夫だったのに発症したり、また、逆に症状がなくなったり、まだまだ謎な部分も多くあります。実際身近な方に、症状の重いインフルエンザにかかった年から突然症状が治まった、また、妊娠した年から突然症状がなくなったという方もおりました。出会いも別れも唐突に訪れる花粉症ですが、長いつきあいになってしまう方がほとんどだと思います。自分にあった対策をみつけ、なんとかつらい時期を乗り切っていきたいですね。