お金持ちはSQが高い?!

 皆様、SQという指数はご存じでしょうか。今回はSQについて書かせて頂きます。

(1)そもそもSQとはどのようなものなのか
 現在、もっともポピュラーな指数として知られているのはIQすなわち「知能指数」でしょう。また、EQ「心の知能指数」というのも有名ですね。
 これらに対し、SQとは「かかわりあいの知能指数」のことです。この指数は、鈴木謙介教授により、示された指数であり、他者とのかかわりと幸福度には因果関係があるものとして考えられています。
 この指数が提唱された背景には東日本大震災があります。東日本大震災により、「家族との絆」など身近な人とのかかわりのみならず、他者に対する「縁」が重視されている様になりました。それは、帰宅難民同士の助け合いであったり、各種学校の卒業式の自粛や花見の自粛、また、節電など、他者に対する気遣いが多々見受けられました。この様に、東日本大震災がなければ、かかわることのなかったであろう他者とのかかわりが生まれました。著者はそのかかわりあいに着目し、『震災後の社会生活に必要な価値観に関する意識調査』などを利用し、他者とのかかわりあいと幸福度について考察した上でSQを提唱しました。

(2)SQが高い人は幸せである
 鈴木謙介教授の著書『SQ“かかわり”の知能係数』には「『かかわり』への意欲が幸せを左右する」(P33)とし、「他人にかかわって、相手のためになることをしたいと思っている人には、幸せな人が多い」(P35)と書かれています。また、やみくもに手助けをするのではなく「『適切な範囲での手助け』こそが、人々の幸福感にもっとも影響を与えている」(P40)としています。

(3)SQのポイントと幸福度
 SQのポイントとして本書の中において以下の4つのことが挙げられています。(同上P50)
・他者への貢献…他者への支援を望むこと
・広範囲で協力…広いかかわり思考
・モノより心…数字で表される貢献だけでなくそれが体現する「心」を重視すること
・次世代思考…現在ではなく未来を考えて行動すること

 またこれら以外にも、基礎的態度として、「わが身を犠牲にするのではなく、お互いに協力関係を築きたいと考える」ことが挙げられます。
 『震災後の社会生活に必要な価値観に関する意識調査』によれば、地域社会でのコミュニケーション、次世代、省エネ・節電、リサイクル等について深く関心のある人は幸福度が高いという結果が出ているそうです。今や、お金で幸せを買う時代から、行動やコミュニケーションで幸せを感じる時代へ変化しているのです。
 
(4)お金持ちはSQが高い?!
 本書及び上記調査によれば、高所得者には比較的SQの高い人が多いといった結果が出ています。

(同上54ページ、図解参考)
 本書には、SQと高所得についての因果関係は書かれていませんが、私は(3)で掲げたSQのポイントがキーとなっているのではないかと考えています。
・他者への貢献…誰かのためになることがしたい
・広範囲で協力…幅広い分野への興味関心
・モノより心…情熱
・次世代思考…現状を打破し、より良い環境をつくりたい
・基礎的態度…自分が犠牲となるのではなくチームの力でミッションを成功させたい

 
 この様に置き換えるとSQの高さは利他的であると同時に、自利的であることが見受けられ、利他=自利となります。幅広い人とかかわると同時に、他人の利益を自分の利益とすることのできる人というのが、ビジネスの現場で成功する能力であるのではないのでしょうか。

参考文献
鈴木謙介(2011)、『“SQ”かかわりの知能指数』、ディスカバートゥエンティーワン、33頁~40頁、50頁、54頁
CITATION JAPAN、「震災後の社会生活に必要な価値観に関する意識調査」(2011年10月実施)
URL:http://www.citation.co.jp/topicshtml/

渋谷事務所  坂本七恵

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