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経理業務の効率化 小口現金

小口現金は縮小化を

経理担当者にとって最も時間と手間がかかる仕事の一つ、それは小口現金の管理と運用です。業務の効率化という観点から、この小口現金の取り扱いをどうするかという点に着目することは重要です。なぜなら、小口現金の運用にあたっては、付随作業も含め以下のような多くの業務が発生するからです。

<小口現金業務>

  • 現金引出
  • 両替
  • 現金支払対応
  • 経費精算対応
  • 現金出納帳記入
  • 現金残確認
  • 領収書整理

この中で中核となる業務は、社員の経費精算業務と言えます。これをいかに縮小していくかがポイントです。小口現金の取り扱いが多いと小口担当者を常に置いておかなければなりません。社員の人数が多いと少額でも出金回数が多くなります。人数が少なくても取り扱い金額が多いと現金引出の為に何度も銀行に行かなければなりません。また、場合によっては両替にも頻繁に行かなければなりません。今は昔と違い無料での両替がし難くなってきています。そして、小口現金の出金が多くなればなるほど、現金残が合わなくなる可能性が高くなります。この現金を合わせる為の作業はかなりの時間を費やします。小口現金の取り扱いが減れば、毎日小口担当者が会社に居る必要もありません。現金引出も両替作業も現金出納帳への記入量も減ります。そして、出金と両替が少なくなればなるほど現金残が合わなくなるリスクも減ります。

経費精算はぜひ小口精算を廃止し振込にしましょう。振込手数料を気にされる場合は、毎月1回給料と一緒に振込する方向に変えていきましょう。ほとんどの社員の方は、毎月1回の精算でも特に問題ないと捉えるのではないかと思います。もっとも、業種によっては社員の多くの方の理解が必要になるかもしれません。まずは社内での理解を得る為、説明に時間を割くことは必要です。また、未だ収入印紙の購入等現金支払でないといけないものもありますので、完全に小口を無くすということは難しいと思われますが、テレワークも浸透しつつある昨今、社内の公平性や人員の確保という観点からも、新型コロナウイルスの感染防止対策からも、小口現金の縮小化は必須と言えます。少なくとも、都度精算を可能にしている場合は、経費精算は毎週1回決められた曜日にするなど、まずはルールを決めて取組しやすい段階から始めてみてはいかがでしょうか。

高田馬場事務所 高野幹子

まとめ

小口現金管理の業務を縮小させることは業務効率化に繋がる。
まずは経費精算を振込へと移行することから。振込手数料の節約の為、給与と同時精算がおすすめ。
社内の理解を得るためには丁寧な説明が必須。

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